カスタマイズ集

カスタマイズ集

複数の穴あけ経路を接続したい

出力制御ファイルの［NCマクロ部］を変更すると、同一工具の経路が連続する場合、経路ごとにホームポジションに戻らないNCデータを出力させることができます。

【手順】

出力制御ファイルエディタ（XmpEditor）を起動し、変更する出力制御ファイルを開きます。
出力制御ファイルエディタの［NCマクロ部］タブをクリックし、NCマクロ部を開きます。
編集するパートに「工具交換位置（２本目以降）」を選択し、マクロ情報を表示します。

マクロ情報を次のように変更します。

［NCマクロ部－工具交換位置（２本目以降）］

変更前

変更後

&F&
IF(COORDCHANGE= =1)
　$COORDNAME$
ENDIF
IF(TOOL= =TOOLPREV)
　<MODAL=0>!-G00!$STARTX$$STARTY$
　$STARTZ$
ELSE
　!G91!!G28!Z0
　IF(TOOLCHANGE= =-1)
　　!M06!T00
　ELSE
　　!M06!$TOOLCHANGE$
　ENDIF
　!G00!!G90!$ORIGINX$$ORIGINY$
　!G43!$ORIGINZ$$COMPH$
　$SPINDLE$!M03!
　<MODAL=0>$STARTX$$STARTY$
　!M08!
　$STARTZ$
ENDIF

# Ｆコードの初期化は後ろで行う
#&F&
IF(COORDCHANGE= =1)
　$COORDNAME$
ENDIF
IF(TOOL= =TOOLPREV)
　<MODAL=0>!-G00!$STARTX$$STARTY$
# 前工具が同じ工具ならば、Ｚ移動を出力しない
# $STARTZ$

ELSE
# 前工具と違う工具ならば、Ｆコードを初期化する
　&F&
　!G91!!G28!Z0
　IF(TOOLCHANGE= =-1)
　　!M06!T00
　ELSE
　　!M06!$TOOLCHANGE$
　ENDIF
　!G00!!G90!$ORIGINX$$ORIGINY$
　!G43!$ORIGINZ$$COMPH$
　$SPINDLE$!M03!
　<MODAL=0>$STARTX$$STARTY$
　!M08!
　$STARTZ$
ENDIF

続いて、編集するパートを「加工終了位置」に変更し、マクロ情報を次のように変更します。

［NCマクロ部－加工終了位置］

変更前	変更後
IF(TOOLNEXT==-1) 　!-G90!!-G00!$LASTZ$H00 　<MODAL=0>$LASTX$$LASTY$ 　!M09! 　!M05! ELSE 　IF(TOOL= =TOOLNEXT) 　　!-G90!!-G00!$LASTZ$ 　　<MODAL=0>$LASTX$$LASTY$ 　ELSE 　　!-G90!!-G00!$LASTZ$H00 　　<MODAL=0>$LASTX$$LASTY$ 　　!M09! 　　!M05! 　ENDIF ENDIF	IF(TOOLNEXT==-1) 　!-G90!!-G00!$LASTZ$H00 　<MODAL=0>$LASTX$$LASTY$ 　!M09! 　!M05! ELSE 　IF(TOOL= =TOOLNEXT) # すべての穴あけがイニシャルレベル復帰だとする # !-G90!!-G00!$LASTZ$ # <MODAL=0>$LASTX$$LASTY$ 　　<TARGETZ=AVOIDHEIGHT>!-G90!!-G00! 　ELSE 　　!-G90!!-G00!$LASTZ$H00 　　<MODAL=0>$LASTX$$LASTY$ 　　!M09! 　　!M05! 　ENDIF ENDIF

編集するパートを「穴あけキャンセルコード出力用」に変更し、マクロ情報を次のように変更します。

［NCマクロ部－穴あけキャンセルコード出力用］

変更前	変更後
&CZ&&CR&&CQ&&CP& !CG80!	# 次工具が同じ工具ならば、キャンセルコードを出力しない IF(TOOL==TOOLNEXT) ELSE 　&CZ&&CR&&CQ&&CP& 　!CG80! ENDIF

変更後、[ＯＫ]ボタンをクリックし、出力制御ファイルを更新します。

【出力例】

変更前 変更後

%
O100
T001
G91G28Z0
M06T00
G00G90X0Y0
G43Z100.H01
S1000M03
M08
Z50.
G98G81X20.Y20.Z-10.R5.F100
G80
Z100.
X0Y0
Z50.
G81X40.Y40.Z-20.R5.F100
G80
Z100.H00
X0Y0
M09
M05
% %
O100
T001
G91G28Z0
M06T00
G00G90X0Y0
G43Z100.H01
S1000M03
M08
Z50.
G98G81X20.Y20.Z-10.R5.F100
X40.Y40.Z-20.
G80
Z100.H00
X0Y0
M09
M05
%

【注意】

この変更は、次の条件を満たす加工工程だけに有効です。
- Space-E/CAMの工程ツリーには、穴あけ工程だけが登録されている。
- 登録されている穴あけ工程は、すべて、イニシャルレベル復帰である。
- すべての穴あけ工程のイニシャルレベル高さは同じである。
- 穴あけ工程には、固定サイクルを使った加工パターンだけが登録されている。

【制限】

この変更は、NCデータでの出力を変更するものです。
この変更によって、穴あけ経路の軌跡が接続されることはありません。

変更前	変更後
% O100 T001 G91G28Z0 M06T00 G00G90X0Y0 G43Z100.H01 S1000M03 M08 Z50. G98G81X20.Y20.Z-10.R5.F100 G80 Z100. X0Y0 Z50. G81X40.Y40.Z-20.R5.F100 G80 Z100.H00 X0Y0 M09 M05 %	% O100 T001 G91G28Z0 M06T00 G00G90X0Y0 G43Z100.H01 S1000M03 M08 Z50. G98G81X20.Y20.Z-10.R5.F100 X40.Y40.Z-20. G80 Z100.H00 X0Y0 M09 M05 %