コマンドパラメータ／等高線仕上げ加工…注意・制限

3D《PCTX3》

PCTX3（等高線仕上げ加工）…注意・制限

加工

[加工モード] - [螺旋モード]の機能
・経路各部位の傾斜角度はZ切込み量によって決まります。一定の傾斜角度で加工する指定はできません。
・螺旋がモデルを１周する毎のZ切込み量で指定するのでオス形状やメス形状の幅が広い部分は螺旋の傾斜が揺るかで、オス形状メス形状の幅が狭い部分では螺旋の傾斜は急になります。
・モデル底面やZ範囲最小の高さ付近に指定より小さい切込み量で経路作成されることがあります。
・螺旋形状の開始の高さと最終の高さには等高線の経路が入ります。これを出力させない指定はできません。
・指定されたＸＹ、Ｚ切込み量に正確に則ったピッチで経路作成するわけではありません。ピッチ位置は設定値を元にシステムが自動で決定しています。
・螺旋モードでは通常螺旋状の経路を作成しますが、ピッチが工具径に対して粗いと等高線状の経路となることがあります。なるべくピッチを小さく指定して下さい。
・螺旋モード+未仕上がり部(周回)を指定した場合、削り残りが発生することがあります。削り残る場合は、未仕上がり部(片側オフセット)を指定にて回避して下さい。

モデル、加工条件により、未仕上がり経路に断面抜けが発生することがあります。
「加工方向」－「混在」で、「アプローチタイプ」－「形状沿い」の場合、加工方向はダウンカットになります。
微小ながたつきがある経路ではエッジ保護のループ状のパスが過剰に発生することがあります。
コーナー保護・エッジ保護は、径補正出力には対応していません。
コーナー保護・エッジ保護を指定の上、未仕上がり部を指定すると、正常に経路作成されないことがあります。
コーナー保護・未仕上がり部(交互・等高線部後未仕上がり部加工)・インコーナーＲを同時に組み合わせ設定する対応はしていません。
機能タブのアンダーカット指定では、下図以外の特殊工具には対応していません。
加工シミュレーションではアンダーカット部分の加工イメージに対応していません。
シミュレーションを行うと、アンダーカット部分Ｚより高い部分が削りこみとなって表示されます。
アンダーカットとなる領域空間に対する荒取り経路の出力は対応していません。
未仕上がり部を指定しても、アンダーカット部分は経路作成されません。
またアンダーカットがあると正常な未仕上がり部加工経路が作成されないことがあります。
トレランスを小さく設定もしくは加工形状ファイルのファセット数が多くなるほどパスの計算時間が長くなります。
アンダーカットを指定の上、円弧アプローチ（長さを含む）や、直線アプローチで十分な条件を指定せずにジグザグを指定すると、アンダーの部分でジグザグアプローチがモデルに干渉します。
モデルの規模が大きくなるほど、もしくはトレランス値が小さいと他の仕上げ加工機能と比べ計算速度が顕著に遅くなります。また、モデルの規模によってはメモリ不足により異常終了となることがあります。
未仕上がり部片側モードは、工具磨耗や熱膨張による仕上がりの段差を最低限に抑えることだけを目的としている為、加工時間が長くなります。
加工時間を短く加工を行いたい場合は、[未仕上がり部]-[切り込みモード]を「周回」にて使用して下さい。
[未仕上がり部]-[切り込みモード] を[未仕上がり部を加工しない]以外の選択と[機能]-[径補正]の同時選択には対応していません。
[機能]-[コーナー保護]と[オプション]-[インコーナーRをつける]を同時に指定した場合、 [未仕上がり部]-[切り込みモード] -[周回]は対応していないため、自動的に「片側」に設定されます。
[未仕上がり部]-[未仕上がり部]-[切り込みモード]- [片側]を使用する場合、[未仕上がり部]-[経路作成モード] は[交互]に指定し、[オプション]-[加工順序]は [XY優先]を指定して下さい。もし、[Z優先]を指定の状態で[片側]へ設定変更すると、自動的に[XY優先]に切り替わります。
[未仕上がり部]-[未仕上がり部]-[切り込みモード]- [片側]を使用する場合、オスモデルの頂上は内側から外側、メスモデルの底部は外側から内側の順序で加工しますが、例えば、図のようにボスの頂上が微小に起伏している場合、指定のＺピッチによっては起伏に応じた加工順序とはなりません。
[機能]-[アンダーカット]の「干渉非考慮」モードは、特殊工具や５軸加工を想定しているため、そのまま通常工具で３軸加工するとモデル干渉となることがあります。
[機能]-[アンダーカット]-[干渉非考慮]では、下図のような形状には部分的にパスが出ないことがあります。
[削除面積][削除長さ]は通常0.1で指定します。寸法の小さいモデルや工具径が1mmなどの小さい場合で経路が不足する場合に小さい値を設定して下さい。大きい値を設定するとオス形状の頂上部で削り残りやモデル干渉する経路が作成されることがあります。

下図の様に、モデルの稜線を指定の上、「境界に対する工具位置」を「内側」や「外側」に指定の場合、経路が途切れるなど意図しない結果になる場合があります。「境界上」を使用するか、Modeler上で工具半径－αくらいのオフセット形状を作成し、取り込みした形状を使用にて回避してください。


「境界に対する工具位置」を「内側」へ指定内側へ仮想オフセットした位置に経路作成したい場合	「境界に対する工具位置」を「外側」へ指定外側へ仮想オフセットした位置に経路作成したい場合

[ホルダ干渉を考慮する]をチェックした場合、以下の機能は未対応となります。
・ [コーナー保護]
・ [エッジ保護]
・ [アンダーカット]
・ [形状のない部分は発生させない]ON(接続モード時のみ)
凸形状の間隔が比較的近い場合、Z優先を指定していても、XY優先の加工順序で経路作成することがあります。判断の基準は、加工工具の1.5倍未満の距離内にあるかです。

アプローチ

計算対象モデルに指定していないモデルに対するアプローチ干渉チェックには対応していません。
「形状沿い」は、[機能]-[アンダーカット]指定と同時指定できません。
アプローチ位置は２０組まで指定可能です。指定されたアプローチ条件にて、アプローチがどうしても干渉すると見なされた場合、付加する位置を変える場合があります。
アプローチ（円弧アプローチ、直線アプローチなど）を設定する場合は、エアカットタイプは直接を設定してください。
例えば、ジグザグとアプローチを同時設定すると、アプローチへG00で直接降下する動きとなってしまいます。
円弧アプローチがモデルに干渉しするような条件の場合、円弧アプローチの半径はモデルへの干渉回避の為、半径や角度を調整します。どうしても干渉する場合、アプローチが付加されないことがあります。
上記のケースに加え、[オフセットコードを出力する]を指定の場合、円弧アプローチの半径の調節は、工具半径より小さくならないよう抑止しています。どうしても干渉する場合、アプローチ(補正コード含む)が付加されない場合がありますので御注意下さい。
[アプローチ]-[アプローチタイプ]を[垂直]や[形状沿い]に設定した上、 [機能]-[アンダーカット]を [Tスロット工具]や[球形工具]へ変更すると自動的に[直線]に置き換わります。工具の干渉を避けるためにこの組み合わせは対応していません。
アンダーとなる部分でアプローチが付加される時、モデルや条件によっては、アプローチのモデルに対する干渉を回避するために、アプローチ形状が小さく出力されることがあります。基本的に「長さ」を指定することで回避できますが、特に形状が入り組んだモデルなどで、正しく付加されているか注意が必要です。
アンダーカットを指定の上、円弧アプローチ（長さを含む）や、直線アプローチで十分な条件を指定せずにジグザグを指定すると、アンダーの部分でジグザグアプローチがモデルに干渉します。
[未仕上がり部]-[経路作成モード]を[交互]に設定の上周回モードの場合、未仕上がり部経路の直後の等高線経路では形状沿いアプローチが付かない場合があります
[アプローチタイプ]-[アプローチ点を参照する]のアプローチ点始点側（第１点）はモデルから工具半径以上離れた位置に設定して下さい。
「アプローチ点の始点側に工具降下する」を指定した場合、第１点は工具をそこに降ろしてモデルに干渉しない位置を指定して下さい。
アプローチ点終点側（第２点）はモデルの内部（オスモデルの場合内側、メスモデルの場合外側）に設定して下さい。
２点と経路形状が交差しない条件の場合、アプローチ位置は揃った位置で作成できません。
[アプローチ]-[ラップ量]は等高線経路の部分のみに有効です。「未仕上がり部」タブ→「未仕上がり部のみ」を指定の場合、「ラップ量」は指定できません。
「ラップ量」と「接線切込み使用」を同時に指定することはできません。
「ラップ量」は、「アプローチ点を参照する」を指定した場合でも、リトラクト位置はラップ量分だけシフトした位置となります。
アンダーとなる部分でアプローチが付加される時、モデルや条件によっては、アプローチのモデルに対する干渉を回避するために、アプローチ形状が小さく出力されることがあります。基本的に「長さ」を指定することで回避できますが、特に形状が入り組んだモデルなどで、正しく付加されているか注意が必要です。
アンダーカットを指定の上、円弧アプローチ（長さを含む）や、直線アプローチで十分な条件を指定せずにジグザグを指定すると、アンダーの部分でジグザグアプローチがモデルに干渉します。
[未仕上がり部]-[交互]を指定の場合、未仕上がり部の3D円弧アプローチは垂直アプローチＲの値のみ参照します。
垂直リトラクトＲ、水平アプローチＲ、水平リトラクトＲは参照しません。
未仕上がり[経路作成モード]が[交互]の場合は、[連結距離]-[形状沿い]ピックは使用できません。
未仕上がり [切込みモード]平行（単方向）、平行（往復）は3D円弧アプローチに対応していません。

インコーナーＲ 　

モデル、加工条件により、削り残しが発生することがあります。
工具直径比をデフォルトの20％以下に設定するか、あるいはXYの切込み量([未仕上がり部]-[未仕上がり部]-[切込み量])を工具半径の80％以下に設定すると安定した経路が作成されます。
XYの切込み量と工具半径が等しい時、インコーナーRを指定すると、モデル形状によっては削り残りが発生します。このような時は、XYの切込み量を小さくしてください。（インコーナーR半径　または　インコーナーR最小半径　≦　工具半径　－　XYの切込み量）

エアカット

「ジグザグ」「逆斜め」を指定した場合、高さは必ずInc 指定になります。
高さをAbs指定することはできません。

加工範囲

ＸＹの範囲が入れ子になっている場合（図１参照）、図２のように２の領域を除いた１の領域と３の領域に経路が作成されます。
ただし、経路作成モードが「等高線のみ」または「角度指定」の場合のみです。
「未仕上がり部」の「切り込みモード」が「周回」に設定されていると経路を作成できません。

図1

図2
領域どうしを２次元的に接したり、交差させて指定した場合、正しく経路を作成できません。
ガイド化を設定しても参照されません。
「Ｚ最大＋残り代～Ｚ最小＋残り代」がZの加工範囲になります。

回避

[回避最短ルート]を選択した場合、最短ルート化した経路の速度は固定値で30000です。

機能
 アプローチ
 回避
 オプション
 未仕上がり部


図1	図2