共通パラメータ

基本加工境界

工程設計上の作業で使用する境界形状を一括登録、管理します。
登録した境界形状は、各工程の加工範囲ノードにて共有化することで経路計算に参照されます。

「基本加工境界」に登録しただけでは、経路に反映しません。加工範囲パネルでの共有化の設定が必要です。

境界形状は複数登録でき、個々にZ最大、Z最小を設定できます。

加工範囲ノードから共有化している形状を、「反転」「領域編集」「開始点変更」「削除」をした場合、加工範囲ノード側の設定内容が変更されます。

注意)
このパネル上でZ範囲、回転方向を登録し、加工範囲ノードでは参照のみ可能となります。
1つの形状登録で異なるZ範囲や回転方向を複数持つような利用はできません。
「境界に対する工具位置」は加工範囲ノードで指定します。

画面上をマウスでクリックすると、各パラメータを説明します。

XY設定:境界の表示画面

設定したワーク形状とモデル(プレビューファイルがある場合のみ)、境界形状を表示します。
[Z範囲を有効にする]をチェックしている形状は、設定した[最大]、[最小]の高さ位置に投影された境界が表示されます。
形状をクリックすることで、左側の形状リストビュー画面に該当する項目がアクティブとなり、その形状の操作が可能となります。
プレビュー画面上で右クリックすると、コンテキストメニューが表示され、ビューを変更することができます。
また、キーボードとマウスによるビューイングも可能です。

マウスビュー操作はシステム設定のビュー操作の指定によって違いがあります。

  Space-E形式 Space-E V5 形式
回転 中ボタン押下のままマウス移動 中ボタン+右または左ボタン押下のままマウス移動
移動 Ctrl +中ボタン押下のままマウス移動 中ボタン押下のままマウス移動
拡大・縮小 Alt+中ボタンまたはShift + 中ボタン押下のままマウス移動 中ボタン+右ボタン1回押して離し、マウス上下


注意)画面上で複数の形状を選択することはできません。

XY設定:境界形状のリストビュー

登録されている形状の一覧を表示します。

アイコン
の意味
矩形境界
円形境界
任意形状の境界
開形状
対象形状として使用します。
対象形状として使用しません。
加工範囲名
 
名称を1回クリックの後、再度同じ名称をクリックにて形状毎に任意の名称を入力できます。
半角文字のカンマ「,」、セミコロン「;」、パイプ「|」 は名称に使用しないで下さい。
Z有効
Off
ワークに指定された高さを参照する指定です。
切り替えはEの欄から指定可能です。
On
「Z最大」「Z最小」に指定した高さをZ範囲として指定します。
切り替えはEの欄から指定可能です。
Z最大
 
その形状の上限高さを指定します。
高さの値はEの欄から指定可能です。
Z最小
 
その形状の下限高さを指定します。
高さの値はEの欄から指定可能です。

リストビュー上でマウス右ボタンをクリックすると以下のコンテキストメニューが現れ、ここで操作をすることも可能です。
操作(反転、削除、Z範囲設定等)の対象とする形状は複数指定することが可能です。

使用する 対象形状として使用します。
使用しない 対象形状として使用しません。
反転 回転方向を反転します。
削除 選択した境界を削除します。
全て削除 全ての境界を一括削除します。
矩形へ変更 指定した形状を矩形に変更します。これを選択すると矩形設定のパネルが現れ、矩形形状を指定します。
円形へ変更 指定した形状を円形に変更します。これを選択すると円形設定のパネルが現れ、円形形状を指定します。
任意形状へ変更 指定した形状を任意形状に変更します。これを選択すると任意形状(多角形)の調整指定の操作に移ります。
IDで変更 指定した形状をModeler上のSET形状に変更します。これを選択すると、Modeler上でのSET指示の操作になります。
面境界で変更 指定した形状をModeler上の面の境界に変更します。これを選択すると、Modeler上での面指示の操作になります。
両境界を入替え 2つの形状を入れ替えます。

任意の登録形状のアイコンもしくは加工範囲名をダブルクリックすることで、使用する/使用しないを切り替えることも可能です。

複数の形状をアクティブにする場合、以下の操作が可能です。
これらの操作を利用することで、複数の形状を操作することが容易となります。

マウスドラックで囲む マウス左ボタンをクリックし、そのままマウスを動かすことで範囲指定します。
文字、数字がある部分はクリックできません。
Ctrl+左マウスクリック クリックした個々の行をアクティブにします。
Shift+左マウスクリック クリックした行の範囲をアクティブにします。

XY設定:ツールバー(閲覧操作)

以下のボタンで閲覧操作ができます。

選択拡大・縮小(Shiftで縮小)します。
拡大・縮小します。
移動します。
表示位置・スケールを初期化します。
選択されている境界を拡大表示します。
モデルを表示します。
ワークを表示します。 (ワーク設定が鋳物の場合何も表示しません)
加工境界の方向をあらわす矢印を表示します。
加工境界の回転方向別に色分け表示します。
時計回り:緑色、 反時計回り:紫色、  開形状:白色
指示したアイテムの情報を表示します。

XY設定:ツールバー(形状操作)

以下のボタンで形状操作ができます。

矩形の境界を新規に追加します。


Xの範囲 - 最大
矩形のX最大位置を指定します。
Xの範囲 - 最小 矩形のX最小位置を指定します。
Yの範囲 - 最大 矩形のY最大位置を指定します。
Yの範囲 - 最小 矩形のY最小位置を指定します。
拡大 現在、指定されている矩形のサイズを指定量の分だけ外側にオフセットします。
XY最大の値は増加、XY最小の値は減少します。
縮小 現在、指定されている矩形のサイズを指定量の分だけ内側にオフセットします。
XY最大の値は減少、XY最小の値は増加します。
モデル参照 設定されているモデルのXY範囲を参照します。

ワーク参照

設定されているワークのXY範囲を参照します。

任意の境界を新規に追加します。プレビューウィンドウ上で複数点指示し、加工領域を設定します。この時、マウスの右ボタンをクリックすると、1つ前に指示した点が取り消されます。開始点を指示すると、形状の定義が終了します。
(注意)領域を定義中は、ビューの回転、拡大・縮小および移動はできません。
円形の境界を新規に追加します。

X、Y 円の中心点を指定します。
半径 円の半径を指定します。
Dig Modeler上から中心点を座標指示します。
選択している境界を削除します。
複数の境界を設定している場合、選択した境界を上に移動します。
複数の加工領域を設定している場合、選択した加工領域を下に移動します。 加工範囲が1つしか有効にならない機能では、1番上に設定されている加工領域が参照されます。
選択している矩形や円形の境界を編集します。
形状が矩形の場合は矩形用のパネル、円形の場合は円形用のパネルが開きます。
選択している領域の方向を反転します。
選択している領域の開始点を変更します。
Modelerの画面に移り領域データを指示します。
領域が閉形状の場合、方向は反時計回りに設定されます。
Modelerの画面に移り、曲面を指示すると、その輪郭を取り込みます。
選択している領域のガイド設定を行います。開始アイテムと終了アイテムを指示して、開始から終了までを矢印の方向でガイド化します。
選択している領域のガイドを解除します。
ガイド開始アイテム指示時に表示される矢印の方向を反転します。

形状取り込み時のZ範囲:

Modelerから形状を取り込む場合や、パネル内で形状を新規追加する場合に、Z範囲の初期値設定方法を指定します。

基準高さ 「最大」「最小」に指定されたZ範囲を初期値とします。「最大」「最小」の値はパネルや作業を終了した後も作業データ内に保存されます。
新規追加された形状の「Z範囲を有効にする」のチェックはONになります。
ワーク参照 Z範囲の指定をなしとし、ワークで設定されたZ範囲を参照します。
SET高さ参照 SETの高さを参照します。SETや領域追加の多角形形状がZ上下に蛇行する場合、Z最大最小にその形状の最大最小の高さが設定されます。また、パネル内で円領域、矩形領域を新規作成した場合、最大最小共に0.0が設定されます。

Z設定

指定された形状のZ範囲となる最大値・最小値を設定します。
全ての形状に同じZ範囲を設定するには、Aの リストビュー画面にて全形状を選択し、Z範囲変更をすることが可能です。


注意)
Ver4.3までの加工範囲ノードの仕様と異なり、個々の形状にZ範囲を設定するための操作で使用します。

Z範囲を有効にする :
Z範囲を設定する場合には、「Z範囲を有効にする」をチェックします。
チェックがOFFの場合は、ワークの高さが参照されます。

最大 :
Z範囲の最大値を設定します。
Digをクリックすると、Space-E/Modelerの画面上を指示して、直接Zの最大値を設定できます。
Areaをクリックすると、選択されている加工領域の開始点の高さが最大値として設定されます。

最小 :
Z範囲の最小値を設定します。
Digを指示すると、Space-E/Modelerの画面上を指示して、直接Zの最小値を設定できます。
Areaをクリックすると、選択されている加工領域の開始点の高さが最小値として設定されます。

モデル参照:
設定されているモデルの高さを参照します。

ワーク参照 :
設定されているワークの高さを参照します。
ワーク設定ダイアログで「鋳物」を設定している場合、最大値は「製品の最大高さ+表面ストック量」(※1)になります。

(※1)表面ストック量は、ワーク設定ダイアログの「表面ストック量」で設定されている値です。

初期値設定

入力した値を初期値として設定します。


注意)
加工境界に対する工具の止まり位置は加工範囲ノードで設定します。