機能パラメータ

等高線荒取り…アプローチ

等高線荒取りの経路を作成します。
画面上をマウスでクリックすると、各パラメータを説明します。

機能
加工パターン
回避
オプション
制限項目

アプローチタイプ
アプローチタイプの設定は以下の5種類から選択します。

垂直:
Z方向に垂直に切込みます。

形状沿い:
斜め切込みをします。

スパイラル:
Z方向へスパイラル状に切込みます。

3D円弧:
3Dの円弧アプローチを設定します。

自動:
アプローチがストックに対して垂直に降下しないように、システムが自動的に決定します。

アプローチ
 自動的に決定する際の優先順位は以下の通りです。
   @横からの水平アプローチ
   Aスパイラルアプローチ
   B形状沿いアプローチ
   C逆斜めアプローチ

※逆斜めアプローチ:
  次に削る断面の切削方向とは逆の方向から斜めにアプローチします。

注意) 逆斜めの勾配角度は形状沿いの「傾斜角度」を参照します。
    逆斜めの高さは形状沿いの「開始高さ」を参照します。

以下の条件がすべて満たした場合、スパイラル状の連結経路を自動的に作成します。
  ・断面間のXY二次元距離が連結距離設定以下である。
  ・スパイラル連結経路はモデルと干渉しない。
  ・斜め線分の部分はストックを切削しない。
  ・スパイラル連結経路は加工範囲の外にはみ出さない。

上記条件を満たせずスパイラル連結ができない場所は、アプローチ経路を作成します。

注意) 下記の設定を行った際に、自動アプローチが使用できます。
    機能タブ
      切り込みモード:周回を選択
      オプション:無垢の高さ走査線で切削をオフ

    加工パターンタブ
      間引きする:オフ
      境界切削タイプ:回避切削混在

    回避タブ
      回避(下方向):エアカットのみ以外を選択

    オプションタブ
      加工順序:Z優先

 

    注意) XY切り込みモードが平行の場合、指定できるアプローチタイプは垂直のみです。

形状沿い
[アプローチタイプ]−[形状沿い]の時に設定します。
[切込みモード]-[平行]の場合は使用できません。

開始高さ:
1段目に対する形状沿いのアプローチを開始する位置を、1段目からの相対高さで入力します。

荒取り開始高さ:
2段目以降の形状沿いのアプローチを開始する位置を、各段からの相対高さで入力します。

傾斜角度:
XY平面に対する斜め切込みの勾配角度を入力します。

切込みに必要な最小輪郭距離:
経路の周回形状を参照する限度を、周回形状の直径にて指定します。
仮に微小な周回形状に形状沿いで降下した場合、実加工で工具先端だけでワークを削る動作となったり、工具が振動するような現象が発生することがあります。このパラメータは、この原因となる微小な幅の形状沿い経路を作成させないよう制御するものです。
0が入力された場合、最小輪郭距離を工具直径として形状沿い経路を作成します。

切込みに必要な最小輪郭距離>W

 

スパイラル
[アプローチタイプ]−[スパイラル]の時に設定します。

半径:
スパイラルの半径を入力します。

切込み量:
スパイラルの1周回当たりの切込み量を入力します。

切込み開始高さ:
1段目の領域加工へ切込むスパイラルアプローチの開始高さを、1段目からの距離で入力します。

切込み深さ(2段目以降):
2段目以降の領域間のスパイラルアプローチの切込み深さを入力します。

※「切込み開始高さ」も、「切込み深さ(2段目以降)」も等高線経路からのZ相対でスパイラル開始するZ位置を指定するものです。
通常は、「切込み開始高さ」、「切込み深さ(2段目以降)」は「機能タブ→ピッチ指定時の切込み量+α」で同じ値を指定します。
1段目の等高線位置を、Z範囲のZ最大の調整で変えている場合、「切込み開始高さ」も変えてください。
カスプを指定の場合、スパイラルの切り込み深さと合わなくなるため、「スパイラル深さ」の不足に注意してください。

注意)
スパイラルと形状沿いは、メス形状の部位もしくは、加工パターン→境界切削タイプ→切削のみ  の場合に付加します。
オス形状のモデルや、開口部のモデルでは、たいていの場合、スパイラルや形状沿いアプローチを付加しない仕様となっています。(ボス形状に囲まれた部位や、開口部とボス形状とで閉じた空間となっている場合は、付加する場合があります)
ジグザグアプローチ、逆斜めアプローチは、付加されることはありませんが、経路エディタや補助機能にてトリム編集された場合、その設定に応じて、ジグザグアプローチ、逆斜めアプローチを自動で付加することがあります。

 

フィッティング

フィッティングを使用することにより、モデルへの干渉を避けながら、できる限り3D円弧アプローチ・リトラクトを付加する経路を作成します。

フィッティングの設定は以下の3種類から選択します。

全軌跡を加工

開形状経路

3D円弧アプローチ・リトラクトがモデル干渉する箇所では3D円弧アプローチ・リトラクトを付加しません。

閉形状経路

開始終了位置を干渉しない別の位置にずらすか、あるいはRを縮小します。

トリム最小化

開形状経路

(灰色線は通常の"全軌跡を加工"の経路)

 

切削断面の端部をトリムして3D円弧アプローチ・リトラクト付加しますが、削り残り量が最小限となるようトリム量と半径を自動調節します。円弧の半径縮小を優先して行います。

垂直アプローチRと水平アプローチRを両方指定した場合、垂直アプローチRの縮小を優先します。

閉形状経路

全軌跡を加工と同様に、開始終了位置を干渉しない別の位置にずらすか、あるいはRを縮小します。トリムはしません。
完全軌跡トリム

開形状経路

垂直降下の線と切削断面との間でフィレットを作るイメージの3D円弧アプローチ・リトラクトを付加します。

閉形状経路

開始終了位置を干渉しない別の位置にずらして付加します。Rの大きさの縮小や、トリムはしません。

 

最大トリム距離:
「最大トリム距離」は、上図に示したトリム量(経路上の実長)の上限を指定します。

 

3D円弧アプローチ

「アプローチタイプ」−「3D円弧」の時に設定します。

垂直アプローチR:
経路の加工部に垂直方向からアプローチする時の円弧の半径を指定します。

垂直リトラクトR:
経路の加工部に垂直方向からリトラクトする時の円弧の半径を指定します。

水平アプローチR:
経路の加工部に水平方向からアプローチする時の円弧の半径を指定します。

水平リトラクトR:
経路の加工部に水平方向からリトラクトする時の円弧の半径を指定します。

下穴指定する

下穴加工した素材にて各等高線高さで下穴から加工開始する指定をします。
下穴加工用の経路やスパイラルアプローチのような経路は作成しません。

設定:
座標値リスト設定ダイアログが表示されます。
下穴位置の座標を指定します。

座標値リスト設定ダイアログの操作については、オンラインヘルプの穴あけ加工を参照してください。

指定した下穴座標から、システムが算出した加工開始位置まで直線で移動します。トロコイドが指定されている場合は、トロコイドで下穴座標へ移動します。

注意1) 座標値の登録漏れのないようご注意ください。

注意2) もし、トロコイドがモデル干渉しうる場合、下穴座標は無視して、 システムが算出した加工開始位置から加工を始めます。
したがって、下穴指定では、複雑なモデル形状や複数ポケットなどで登録座標点が足りない場合、 意図としない結果となることがあります。
下穴指定を使用するモデルは、比較的簡単なモデルでお願いいたします。

 

下穴位置からの移動
座標値が全てのポケットに登録されていないと、
意図としない結果となります。
未登録箇所は、自動判断で下穴が決定します。

 

注意)3D円弧アプローチと下穴指定は、[切込みモード]-[平行]や[加工パターン]-[高精度ストック形状を使用する]がOFFの場合、使用できません。 スパイラルは[切込みモード]-[平行]の場合、使用できません。