Space−E/Draw Version 1.11 グラフィック環境説明書 |
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1.グラフィック環境ファイルの設定 グラフィック環境の設定は各種パラメータをファイルに記述します。 起動バッチファイルでは、2種類のグラフィック環境ファイルを読み込みます。 それぞれのグラフィック環境ファイルには、優先順位が付けられています。 グラフィック環境ファイルの中のキーワードの設定が重複する場合には、 優先順位の高いものが採用されます。 グラフィック環境ファイルの優先順位は、以下のようになっています。 1. %GRADE_GRAPHICS% 優先順位 (高) 2. %DRAW_HOME%\run_field\draw10_graph 優先順位 (低) またグラフィック環境ファイル中の、キーワードの値の設定で環境変数を利用できます。 KANJI %DRAW_HOME%\run_field\SUNKANJI.DATA 環境変数は、Space-E/Drawが起動される前に設定されている必要があります。 ただし、標準で使用する環境変数は、自動的にデフォルト値が設定され ますので、自分で設定していなくても利用できます。 2.パラメータの説明
NO | パラメータ | 内 容 |
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(1) | ARC | 円弧の最少表示分割数の設定 |
(2) | BELL | ベルを鳴らす時間の設定 |
(3) | BUTTON | マウスボタンへの文字列割当 |
(4) | DOWN | ディジタイズボタンの設定 |
(5) | PLANE | カラープレーン数の設定 |
(6) | KANJI | グラフィック用パターンファイル名称の設定 |
(7) | GRAPHIC | グラフィックウィンドウの設定 |
(8) | ACCEL | マウスポインタの加速係数の設定 |
(9) | THRES | マウスポインタのしきい値の設定 |
(10) | PATTERN | パターンデータの表示設定 |
(11) | MOVE | マウスポインタの移動処理の設定 |
(12) | FCOL | メッセージの色の設定 |
(13) | BCOL | メッセージの背景色の定義 |
(14) | FONT | ラスターフォントタイプの設定 |
(15) | ICON | ウィンドウの初期状態およびアイコン時の表示位置の設定 |
(16) | CCOL | カーソルの色の設定 |
(17) | PAN | マウスによる画面移動の設定 |
(18) | RATE | マウスホイールによる拡大率の設定 |
(19) | REPEAT | マウス右ボタンによる直前コマンドの繰返しの設定 |
(20) | ITEMFIT | DXF読込み後のウィンドウ領域の設定 |
(21) | MAXROW_1 | 画面メッセージ行数の設定 |
(1)ARC:円弧の最少表示分割数の設定 グラフィックに円弧を表示する際の最少表示分割数を設定します。 本パラメータの値を変更すると、描画速度と円弧形状に影響がでます。 分割数を大きくすると、なめらかに描画されますが描画速度は遅くなります。 また、分割数を小さくすると、分割が粗くなり描画速度が速くなります。 ARC n n ‥‥‥ 表示分割数 未設定の場合は16を設定します。 (2)BELL:ベルを鳴らす時間の設定 ベルが1回に鳴りつづける時間を設定します。 本パラメータの値を変更すると、ベルが鳴り続ける時間が変わります。 また、ベルを鳴らしたくない場合は、パラメータの値を0にして下さい。 BELL t t ‥‥‥ 鳴らし続ける時間(μs単位) 未設定の場合は30000を設定します。 (3)BUTTON:マウスボタンへの文字列割当 マウスの各ボタン(ディジタイズボタン以外)に対して文字列を設定します。(最大24コ) 複数ボタンがある場合、ボタン(ディジタイズボタン以外)に対して任意の 文字列を割り付けます。本パラメータにおいて各ボタンに割り付けられた 文字列は、各々のボタンを押すと割り付けられた文字列がキーボードから 入力されたのと同様の形式で返されます。 ※標準環境でのマウスボタンの登録内容はマウスボタンの登録文字列の初期値を参照してください。 BUTTON n c n ‥‥‥ ボタン番号 c ‥‥‥ ボタンが押された時に返される文字列 未設定の場合は、どのボタンを押しても(ディジタイズボタン以外) 無視されます。 ※ `C/C´、`POP´、`POP2´及び`MENU´の文字列は 予約語として使用しています。 C/C ‥‥‥ コマンドコンプリート (キーボードよりC/Rのみの入力と同じ) POP ‥‥‥ コンソールウィンドウをプッシュ/ポップ (最下位/最上位) POP2 ‥‥‥ メッセージウィンドウをプッシュ/ポップ (最下位/最上位) MENU ‥‥‥ スペシャルメニューウィンドウのマップ/アンマップ (表示/非表示) ※ ボタン番号については、ディジタイズボタンの設定を参照してください。 (4)DOWN:ディジタイズボタンの設定 ディジタイズボタンを設定します。 本パラメータで設定したボタンを押すとディジタイズしたと認識されます。 DOWN p p ‥‥‥ ボタン番号 未設定の場合は、1を設定します。 ※カーソルパックのボタン番号は、以下のようになっています。 ※マウスのボタン番号は、以下のようになっています。 (左ボタンから数える) ・ボタンのみ ‥‥ 1〜 3 ・Shift+ボタン ‥‥ 4〜 6 ・Ctrl+ボタン ‥‥ 7〜 9 ・Ctrl+Shift+ボタン ‥‥ 10〜12 (5)PLANE:カラープレーン数の設定 使用するカラープレーンを設定します。本パラメータの値を変更すると、 同時に表示できる色数に影響がでます。プレーン数を増やすと色数は増え ます。また、減らすと色数は減ります。なお、色数をSpace-E/Drawで全て (n=8)使用すると、他アプリケーションのカラー設定がおかしくなります。 PLANE n n ‥‥‥ プレーン数(1〜8) 未設定の場合はハードウェアに依存します。(最大取得カラーマップ数) ※ カラー数 = 2n(通常は、6をセットします。) ※ 8プレーンを設定した場合、最大取得カラーマップ数になります。 (6)KANJI:グラフィック用パターンファイル名称の設定 グラフィックにパターンデータを表示する際に使用するベクトルデータが 格納されているパターンファイル名称を設定します。本パラメータの値を 変更すると、グラフィックに表示される文字形状に影響がでます。 KANJI c c ‥‥‥ パターンファイル名称 未設定の場合は`%DRAW_HOME%\run_field\SUNKANJI.DATA´を 設定します。 ※ グラフィック用のパターンファイルの内容を変更したい場合は、 パターンファイル(JISKANJI.DATA)からのコンバージョンを 行って変更して下さい。 (7)GRAPHIC:グラフィックウィンドウの設定 グラフィックウィンドウの表示位置及び大きさを設定します。 グラフィックウィンドウの表示位置及び大きさを変更したい場合には、本 パラメータで変更できます。 GRAPHIC x y w h px py t x ‥‥‥ ウィンドウを表示する位置のX座標(ピクセル) y ‥‥‥ ウィンドウを表示する位置のY座標(ピクセル) w ‥‥‥ ウィンドウの表示幅 (ピクセル) h ‥‥‥ ウィンドウの表示高さ (ピクセル) px ‥‥‥ ウィンドウを退避するX座標 (ピクセル) py ‥‥‥ ウィンドウを退避するY座標 (ピクセル) t ‥‥‥ ウィンドウのタイトルバーに表示する文字列 未設定の場合は、表示位置(132,0)、大きさ(1020×816)、 退避位置(1152,900)、タイトル`Space-E/Draw´ を設定します。 (8)ACCEL:マウスポインタの加速係数の設定 マウスポインタが動作するときの応答性の係数を設定します。 本パラメータの値を変更すると、マウスポインタの応答性に影響がでます。 加速係数は分数形式で、その解が大きな値になれば敏感になり、小さな値 になれば鈍くなります。 ACCEL n1 n2 n1 ‥‥‥ 加速係数の分子 n2 ‥‥‥ 加速係数の分母 未設定の場合は分子にはデフォルト値の3倍、分母にはデフォルト値を 設定します。 (9)THRES:マウスポインタのしきい値の設定 マウスポインタが移動したと認知されるための最小限の移動距離を設定し ます。本パラメータの値を変更すると、マウスポインタの動作に影響がで ます。しきい値を大きな値にするとマウスポインタの動作は鈍くなり、小 さな値にするとスムーズになります。 THRES n n ‥‥‥ 最小限の移動距離(ピクセル) 未設定の場合はデフォルト値の1/2に設定されます。 (10)PATTERN:パターンデータ表示の設定 パターンデータをグラフィックに表示する際に使用するベクトルデータの 参照方法を設定します。 本パラメータを変更すると、グラフィックに表示される英数字の文字形状 に影響がでます。本パラメータをONにすると、すべてのパターンデータ はKANJIパラメータで指定されたパターンファイルを参照して描画します。 また、OFFにすると、英数字のパターンデータはSpace-E/Drawプログラム 固定の文字形状で描画します。 PATTERN ON/OFF ON ‥‥‥ すべてパターンデータをパターンファイルより参照します。 OFF ‥‥‥ 英数字以外のパターンデータをパターンファイルより参照 します。 未定義の場合はOFFの設定になります。 (11)MOVE:マウスポインタの移動処理の設定 Xカットバッファよりコマンドを受け取った際、マウスポインタを移動するか 否かの設定をします。 自動的にマウスポインタをグラフィック内に移動することによりマウスの移動 操作を軽減させます。マウスポインタの移動を自分自身で行いたい場合は、 OFFに設定して下さい。 MOVE ON/OFF ON ‥‥‥ グラフィックウィンドウの中心に移動します。 OFF ‥‥‥ 移動しません。 未定義の場合はONの設定になります。 (12)FCOL:メッセージの色の設定 メッセージをグラフィックウィンドウまたは、メッセージウィンドウに表示 する際の色を設定します。 グラフィックまたは、メッセージウィンドウに対してメッセージを表示する ときの色を設定します。なお、メッセージの色は、メッセージの背景色を考 慮して設定しなければなりません。 FCOL r g b r ‥‥‥ 赤色の割合(0〜255) g ‥‥‥ 緑色の割合(0〜255) b ‥‥‥ 青色の割合(0〜255) 未定義の場合は250,250,250が設定されます。 (13)BCOL:メッセージの背景色の設定 メッセージをグラフィックウィンドウに表示する際の背景色を設定します。 メッセージをグラフィックウィンドウに対して表示する場合、メッセージ のみの表示だけでは見ずらい可能性があります。この様なことを防ぐため、 文字高さと文字幅により文字の背景を矩形で塗り潰して見やすくします。 この矩形で塗り潰す色を本パラメータで設定します。 BCOL r g b p r ‥‥‥ 赤色の割合(0〜255) g ‥‥‥ 緑色の割合(0〜255) b ‥‥‥ 青色の割合(0〜255) p ‥‥‥ 背景の表示タイプ(0〜2) 0 ; 塗りつぶし 1 ; 網かけ(細かい) 2 ; 網かけ(粗い) 未定義の場合は84,84,84が設定されます。 (14)FONT:ラスターフォントタイプの設定 メッセージをグラフィックウィンドウまたは、メッセージウィンドウに表示 する際のラスターフォントを設定します。 本パラメータを変更すると、メッセージウィンドウの大きさに影響がでます ので注意して下さい。 FONT "name*size" name ‥‥‥ フォント名称 size ‥‥‥ フォントのサイズ フォントのサイズを省略した場合、10が初期値として設定されます。 (15)ICON:ウィンドウの初期状態及びアイコン時の表示位置の設定 Space-E/Drawの起動直後のウィンドウの状態と、アイコン状態のときのアイ コンの表示位置を設定します。 本パラメータを設定することにより、Space-E/Drawをアイコン状態で起動す ることができます。また、ウィンドウをアイコン状態にしたときのアイコン の表示位置を指示することができます。 ICON x y ON/OFF x ‥‥‥ アイコンの表示位置のX座標(ピクセル) y ‥‥‥ アイコンの表示位置のY座標(ピクセル) ON ‥‥‥ アイコン状態で起動する OFF ‥‥‥ 通常状態で起動する 未定義の場合は通常状態で起動され、アイコンの表示位置はウィンドウ システムに依存する設定になります。 (16)CCOL:カーソルの色の設定 グラフィックウィンドウに表示されるカーソルの色を設定します。 カーソルの色を変えることで、スクリーンメニューやメッセージウィンドウ の色を考慮して、カーソルを見やすい色に設定することができます。 CCOL r g b r ‥‥‥ 赤色の割合(0〜255) g ‥‥‥ 緑色の割合(0〜255) b ‥‥‥ 青色の割合(0〜255) 未定義の場合は0,255,0が設定されます。 (17)PAN:マウスによる画面移動の設定 マウスの中ボタンで画面移動をするかしないかを設定します。 PAN ON/OFF ON ‥‥‥ 画面移動を行います。 OFF ‥‥‥ 画面移動を行ないません。 未定義の場合はOFFが設定されます。 (18)RATE:マウスホイールによる拡大率の設定 マウスホイールを回転させて画面の拡大・縮小を行なう場合の比率を設定します。 RATE r r ‥‥‥ 拡大・縮小率(正の整数値 単位は%) 未定義の場合、及びrの値が正でなければ拡大・縮小は行ないません。 (19)REPEAT:マウス右ボタンによる直前コマンドの繰返しの設定 コマンド待ちの状態でマウスの右ボタンを押した場合、直前のコマンドを実行するか しないかを設定します。 REPEAT ON/OFF ON ‥‥‥ 直前のコマンド繰り返します。 OFF ‥‥‥ 直前のコマンドを繰り返しません。 未定義の場合はOFFが設定されます。 (20)ITEMFIT:DXF読込み後のウィンドウ領域の設定 [ファイル]-[開く]からDXFファイルを読込んだとき、読込み終了時に [ウィンドウ]-[領域変更]-[アイテム参照]を実行するかどうかを設定します。 ITEMFIT ON/OFF ON ‥‥‥ アイテム参照でウィンドウ領域の変更を行ないます。 OFF ‥‥‥ ウィンドウの領域変更を行ないません。 未定義の場合はOFFが設定されます。 (21)MAXROW_1:画面メッセージ行数の設定 画面に表示されるメッセージの行数を設定します。 MAXROW_1 n n ‥‥‥ 行数(24以上) 未設定の場合はデフォルト値の24に設定されます。 3.設定例 BELL 1 DOWN 1 BUTTON 2 MENU BUTTON 3 C/R BUTTON 4 UNDO BUTTON 5 POP2 BUTTON 6 !! BUTTON 7 MGUP BUTTON 8 REPA BUTTON 9 MGDN ACCEL -1 -1 THRES -1 MOVE OFF PLANE 6 ARC 4 KANJI %DRAW_HOME%\run_field\SUNKANJI.DATA #KANJI %DRAW_HOME%\run_field\DRAWGR1.DATA ←斜め数字 #KANJI %DRAW_HOME%\run_field\DRAWGR2.DATA ←斜め英数字 #PATTERN ON ←斜め文字表示 # 解像度 1024 × 768 GRAPHIC 0 0 1200 790 1400 1050 # 解像度 1280 × 1024 #GRAPHIC 0 0 1400 1050 1400 1050 FONT "MS ゴシック" #BCOL 0 0 0 BCOL 60 50 40 0 FCOL 255 255 255 CCOL 180 255 240 PAN ON RATE 30 REPEAT ON ITEMFIT ON MAXROW_1 24 4.マウスボタンの登録文字列の初期値
番号 | ボタン | キーワード | 内 容 |
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1 | 左 | DOWN | 画面指示 |
2 | 中 | MENU | 入力モードメニューのPUSH/POP |
3 | 右 | C/R | Enter |
4 | Shift+左 | UNDO | 1回元に戻す |
5 | Shift+中 | POP2 | メッセージウインドウのPUSH/POP |
6 | Shift+右 | !! | コマンドの再実行 |
7 | Ctrl+左 | MGUP | マウスポインタを中心に表示領域を拡大 |
8 | Ctrl+中 | REPA | 再表示 |
9 | Ctrl+右 | MGDN | マウスポインタを中心に表示領域を縮小 |