1 概要

DXF編では、DXFファイルと当社のSpace-E/Drawとのデータ変換について説明しています。

DXF(Drawing Interchange File)とは、オートデスク社が開発した、外部ソフトウェアとのデータのインターフェイスが取れるファイルフォーマットの規格です。
DXFは、AutoCADを始め、国内外の多くのパソコンCADに採用され、CAD図面データの受渡しが行われています。

構成は以下の通りです。
なお、2000については、他のバージョンと異なり、DXFファイルの読み込みのみ対応されているため省略しています。、

本プログラムは、R12JとEX_Uをサポートするプログラムと、R13J, R14, 2000をサポートするプログラムから構成されています。R12JとEX_Uをサポートするプログラムは、データ変換DXFフォーマットVer. 2.0.3を使用しています。

R12JとEX_Uを変換する場合と、R13J, R14, 2000を変換する場合では、変換要素の対応、および、変換パラメータ等が異なります。よって、処理方法、変換後の結果が異なります。

参考として、表1にDXFファイルのR12Jの全体構成を、表2にDXFファイルのR13J, R14の全体構成を示します。

表1:DXFファイルR12J全体構成

HEADER(見出し)セクション

図面の全般的な情報を含む。
各パラメータは、変数名、及び関連する値を持っている。

TABLES(テーブル)セクション

名前を持つ項目の定義を含む。

LTYPE(線種)テーブル
LAYER(画層)テーブル
STYLE(字体)テーブル
VIEW(視点)テーブル
UCS(ユーザー座標系)テーブル
VPORT(ビューポート設定)テーブル
DWGMGR(図面管理)テーブル

BLOCKS(複合図形)セクション 複合図形定義のデータを収めており、図面上の各複合図形を構成するデータを解説している。
ENTITIES(データ)セクション 複合図形への参照指示を含んだ、図形データを含む。
END OF FILE(ファイルの終了)  

 

表2:DXFファイルR13J, R14全体構成

HEADER(見出し)セクション

図面の全般的な情報を含む。

各パラメータは、変数名、及び関連する値を持っている。

CLASSES(クラス)セクション AutoCADのアプリケーション・プログラムが定義した場合に現れるC++のクラスライブラリのデータを収めている。
TABLES(テーブル)セクション

名前を持つ項目の定義を含む。

APPID(アプリケーション)テーブル
DIMSTYLE(寸法スタイル)テーブル
LTYPE(線種)テーブル
LAYER(画層)テーブル
STYLE(字体)テーブル
UCS(ユーザー座標系)テーブル
VIEW(視点)テーブル
VPORT(ビューポート設定)テーブル

BLOCKS(複合図形)セクション 複合図形定義データを収めており、図面上の各複合図形を構成するデータを解説している。
ENTITIES(データ)セクション 複合図形の参照指示を含んだ、図形データを含む。
OBJECTS(オブジェクト)セクション オブジェクトグループ設定のデータと、マルチラインのデータを収めている。
END OF FILE(ファイルの終了)