プロジェクションモード
1.プロジェクションモードについて
プロジェクションモードとは、仮想点入力のうち座標値入力を除く入力方法で決定した点を投影面に投影した点として定義するモードのことです。
投影することをプロジェクションモードをONにする、投影しないことをプロジェクションモードをOFFにするといい、PROJを実行するごとにONとOFFが切り替わります。
投影面には、作業座標系のX−Y平面を使用します。
同一平面上にないアイテム同士で交点や投影点を求めたい場合、アイテムを投影面に投影すれば、その面上で点を求めることができます。
<1>を中心とする円を作成した場合、プロジェクションモードのONとOFFによって以下のような違いがあります。
(1)プロジェクションモードOFFの場合

(2)プロジェクションモードONの場合

2.仮想点とプロジェクションモードの関係について
(1)自由点認識(PDIG)
- ・プロジェクションモードOFFの場合
- 管面を指示した位置と、あらかじめ宣言されているZ深さ(ストアZ)により点を入力します。

- ・プロジェクションモードONの場合
- 管面を指示した位置と、その位置での投影面の深さにより点を入力します。

- ・備考
- グリッドがONの場合、指示された位置は最寄りのグリッドに補正されます。
(2)端点認識(PEND)
- ・プロジェクションモードOFFの場合
- 指示したアイテムの端点を入力します。端点が複数ある場合は、アイテムを指示した位置に最も近い端点を選択します。

- ・プロジェクションモードONの場合
- 上記プロジェクションモードOFFと同じ処理の後、ウィンドウ方向で、投影面に投影した点を入力します。

(3)中心点認識(PCEN)
- ・プロジェクションモードOFFの場合
- 指示したアイテムの中心点を入力します。中心点が複数ある場合は、アイテムを指示した位置に最も近い中心点を選択します。

- ・プロジェクションモードONの場合
- 上記プロジェクションモードOFFと同じ処理の後、ウィンドウ方向で、投影面に投影した点を入力します。

(4)交点認識(PINT)
- ・プロジェクションモードOFFの場合
- 2つのアイテムの交点を入力します。交点が複数ある場合は必要に応じてアイテムの指示点を参照して、1点を選択します。ただし、2つのアイテムは同一面上になければなりません。

- ・プロジェクションモードONの場合
- 2つのアイテムを、第1アイテムを指示したウィンドウ方向で投影面に投影し、この面上での交点を入力します。交点が複数ある場合は、必要に応じて、アイテムの指示点を参照して1点を選択します。

(5)投影点認識(PPRJ)
- ・プロジェクションモードOFFの場合
- 点からアイテムへの投影点を入力します。点の指定はPPRJ以外の仮想点入力でおこないます。
- 投影点が複数ある場合、必要に応じてアイテムの指示点を参照して1点を選択します。点とそのアイテムは同一平面上になければなりません。

- ・プロジェクションモードONの場合
- 点と指示アイテムを、アイテムを指示したウィンドウ方向で投影面に投影し、この面上での投影点を入力します。投影点が複数ある場合、必要に応じてアイテムの指示点を参照して1点を選択します。

(6)要素上点認識(PONT)
- ・プロジェクションモードOFFの場合
- アイテムを指示して、その近傍のアイテム上の点を入力します。

- ・プロジェクションモードONの場合
- 上記プロジェクションモードOFFと同じ処理の後、ウィンドウ方向で投影面に投影した点を入力します。

(7)基準座標入力(XYZ)
- ・プロジェクションモードOFFの場合
- 作業座標系に対して、絶対座標値を与えて点を入力します。

- ・プロジェクションモードONの場合
- 上記プロジェクションモードOFFの処理と同じです。
(8)相対座標入力(DXDYDZ)
- ・プロジェクションモードOFFの場合
- 仮想点を入力する場合に直前の仮想点に対する相対座標値を与えて、点を入力します。

- ・プロジェクションモードONの場合
- 上記プロジェクションモードOFFの処理と同じです。
(9)基準円筒座標入力(CYCS)
- ・プロジェクションモードOFFの場合
- 作業座標系に対してR,A,Zを与えて、点を入力します。

- ・プロジェクションモードONの場合
- 上記プロジェクションモードOFFの処理と同じです。
(10)相対円筒座標入力(DCYCS)
- ・プロジェクションモードOFFの場合
- 仮想点を連続して入力する場合に直前の仮想点に対する円筒座標系相対座標値を与えて、点を入力します。

- ・プロジェクションモードONの場合
- 上記プロジェクションモードOFFの処理と同じです。
(11)基準極座標入力(SPCS)
- ・プロジェクションモードOFFの場合
- 作業座標系に対してR,A,Bを与えて、点を入力します。

- ・プロジェクションモードONの場合
- 上記プロジェクションモードOFFの処理と同じです。
(12)相対極座標入力(DSPC)
- ・プロジェクションモードOFFの場合
- 仮想点を連続して入力する場合に直前の仮想点に対する極座標系相対座標値を与えて、点を入力します。

- ・プロジェクションモードONの場合
- 上記プロジェクションモードOFFの処理と同じです。