このプログラムはドロー・サブファイルをペンのベクターデータに変換し、ドロー・ベクターファイルに出力するもので次の機能を持っています。また、これらの機能は、プログラムの実行時に制御パラメータにより指定します。
- 分割出力‥‥‥‥‥1つの図面を最大4分割して出力します。
- 作図条件定義‥‥‥線種番号、線幅番号、ペン番号と物理ペン番号との対応付けなど作図条件を定義します。
- 条件別ドロー・ベクターファイル出力 ‥‥‥1つのドロー・サブファイルに対し、異なる作図条件を与え、条件ごとのドロー・ベクターファイルを出力します。
- 連続処理‥‥‥‥‥1回の実行で複数のドロー・サブファイルを連続して出力します。
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ここで指定したファイルにパラメータを設定します。
参照ボタンをクリックするとダイアログが表示されるので、ここで既存のパラメータファイルを指定できます。
修正ボタンをクリックするとダイアログが表示されるので、ここでパラメータを修正することができます。
参照するパラメータファイルを変更した場合、パラメータ保存をクリックすると、変更したファイルを初期値にすることができます。
(インストール時:インストールフォルダ:\hzs\draw\plot\drdvpara.txt)
パラメータには、プログラムの実行時に必ず指定しなければならない必須パラメータと、必要なときのみ指定するオプションパラメータがあります。
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パラメータは、次の入力並びに関する一般規則に従って入力されています。
パラメータの修正は通常ダイアログで設定するために必要ありませんが、テキストエディタなどでパラメータの内容を修正する場合は以下の内容に注意して修正してください。
- パラメータは、大文字で入力します。
- STRTパラメータで始まり、必要に応じてオプションパラメータを指定し、ENDパラメータで終ります。
- STRTパラメータは、1回以上何回でも指定可能です。
- ENDパラメータの指定は1回のみです。
- その他のパラメータは何回でも指定可能です。
- 指定したパラメータの値は、同じパラメータを指定するまで有効となります。または同じパラメータの指定がなければ、ENDパラメータまで有効となります。
- 同じパラメータを指定すると、値が更新されます。
パラメータはI.D.と呼ぶパラメータ識別記号部とデータ部からなり、データ部の形式は、各パラメータごとにそのフィールド位置およびデータの型が定められています。以下のパラメータの説明において、データの型の表現は、FORTRAN言語における変数の型および長さの表現を用います。
DRWn | 分割出力の指定 |
PLOT | 条件別ドロー・ベクターファイル作成の指定 |
PLAD | 既存のドロー・ベクターファイルへの追加書込み指定 |
PENS | 物理ペン番号とクラス番号などとの対応付け |
CFNT | 文字形状の指定 |
LFNT | 線種の指定 |
LPCH | 線幅の指定 |
PNT | 点アイテムの作図方法の指定 |
COM | 注釈の指定 |
PARM | 引用図の展開レベル、中塗り方法の指定 |
DIRE | ドロー・サブファイルの存在するフォルダの指定 |
(1)STRTパラメータ(必須) |
FDRTDV
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機 能
入力のドロー・サブファイルを指定します。
入力形式
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UID(A4)
上記の通りSTRTに続いて"%1%2"と入力してください。
ドロー・サブファイルのUID(ユーザ識別子)とファイルの名称として展開されます。
(2)ENDパラメータ(必須) |
FDRTDV
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機 能
入力パラメータの終了を示します。このパラメータにはデータ部はありません。
入力形式
入力例
END
入力パラメータの終了を示します。
注意事項
入力パラメータの最後に1回だけ入力してください。
(3)DRWnパラメータ(オプション) |
FDRTDV
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機能
作図機の最大用紙幅を越える図面を作図するとき、図面を分割して作図できます。このパラメータでは最高4分割まで行えます。
入力形式
DRW1〜DRW4
分割単位を識別します。
分割作図エリア(F6.0)
分割エリアは、ドロー・サブファイルの作図原点からの相対座標で指定します。円と円弧は、その中心がエリア内にあれば作図されます。他のものは、それらの端点がエリア内にあれば作図されます。線分は、エリアでクリップされて作図されます。
作図原点(F6.0)
分割エリアごとに作図原点を与えます。作図原点は、ドロー・ベクターファイルの作図原点からの相対座標で指定します。
+マークの位置(F6.0)
+マークは分割図面を継ぐときの位置決めマークで、+マーク位置はドロー・サブファイルの作図原点からの相対座標で指定します。このマーク位置と連続する分割図面の作図原点の座標は一致させなければなりません。
マークサイズ(F6.0)
+マークの長さをmm単位で指定します。
(4)PLOTパラメータ(オプション) |
FDRTDV
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機 能
いくつかの作図条件の異なるドロー・ベクターファイルを作成することができます。作図条件は、このパラメータより前に指定されているパラメータが有効になります。同じパラメータがいくつか指定されている場合、最後に現れたパラメータが有効になります。
入力形式UID(A4)
出力ドロー・ベクターファイルのUIDを指定します。
ファイル名称(A1〜A23)
出力ドロー・ベクターファイルのファイル名称を指定します。
注意事項
- UID,ファイル名称を指定しなかった場合は、STRTで指定したUID,ファイル名称が指定されたものとします。
- すでに存在するファイル名称を指定した場合は、ファイルの内容は上書きされます。
(5)PLADパラメータ(オプション) |
FDRTDV
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機 能
すでに存在するドロー・ベクターファイルに、ベクターデータを追加書き込みすることができます。作図条件は、このパラメータより前に指定されているパラメータが有効になります。同じパラメータがいくつか指定されている場合、最後に現れたパラメータが有効になります。
入力形式UID(A4)
出力ドロー・ベクターファイルのUIDを指定します。
ファイル名称(A1〜A23)
出力ドロー・ベクターファイルのファイル名称を指定します。
注意事項
- UID,ファイル名称が指定されなかった場合は、STRTで指定したUID,ファイル名称が指定されたものとします。
- 存在しないファイル名称を指定した場合は、ファイル名称は新規作成されます。
(6)PENSパラメータ(オプション |
FDRTDV
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機 能
物理ペン番号と、クラス番号、線幅番号、ペン番号との対応付けを行います(最大12)。
入力形式物理ペン番号と対応付けるデータの種類(I1)
1:クラス番号
2:線幅番号
3:ペン番号
対応データ番号「1」・(I3)
Space-E/Drawで指定したクラス番号、線幅番号、ペン番号を指定します(1〜255)。
物理ペン番号「2」・(I3)
対応データ番号に対応付ける物理ペン番号(作図機のペン番号)を指定します。
注意事項
- このパラメータで定義されていないクラス番号、線幅番号、ペン番号は、物理ペン番号1に対応付けられます。
- このパラメータの使用時の対応例として表4−2を参照してください。
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(7)CFNTパラメータ(オプション) |
FDRTDV
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機 能
文字アイテムを作図するときの文字の形状(キャラクタフォント)を定義します。
入力形式C(I1)キャラクタフォント
作図するときの文字の形状を次のいずれかの番号で指定します。
1: 1バイト系文字................... 作図機固有文字 漢字系................................. パターンファイル 2: 1バイト系文字 ................. パターンファイル 漢字系 ............................... パターンファイル 3: 1バイト系文字 ................. 作図機固有文字 漢字系(英字・記号) ...... 作図機固有文字 漢字系(その他) ............. パターンファイル 4: 1バイト系文字 ................. パターンファイル 漢字系(英字・記号) ...... 作図機固有文字 漢字系(その他) ............. パターンファイル 注意事項
このパラメータを省略した場合、標準値として3を使用します。
(8)LFNTパラメータ(オプション) |
FDRTDV
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機 能
線種番号に対応する線の形状を定義します。
入力形式線種
「1」線種番号(I3)
Space-E/Drawで定義した線種番号(1〜255)を指定します。
「2」線の形状(I1)
線種番号に対応する線の形状を、次のいずれかの番号で指定します。
「3」実線長(I3)
線の形状の実線部の寸法aをmm単位で指定します。
「4」スペース長(I3)
線の形状のスペース部の寸法bをmm単位で指定します。
「5」短実線長(I3)
一点鎖線または二点鎖線において短実線部の寸法cをmm単位で指定します。
「6」短実線間のスペース長(I3)
二点鎖線において短実線間のスペース部の寸法dをmm単位で指定します。
注意事項
このパラメータを省略した時、表4−3の値が標準値となります。
表4−3 線種定義の標準値
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(9)LPCHパラメータ(オプション) |
FDRTDV
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機 能
線幅を持つアイテムを作図するとき、その間隔(P)を定義します(単位mm)。
入力形式
間隔(F3.1)
実際に作図されたとき得られる線幅は、ペンの太さと線幅番号と、間隔(P)により定められます。
注意事項
このパラメータを省略した場合、標準値として0.3mmを使用します。
(10)PNTパラメータ |
FDRTDV
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機 能
点アイテム(+マーク)の作図方法を指定します。
入力形式
作図要求(I1)
1:点アイテムを作図する。
2:点アイテムを作図しない。
作図サイズ(F3.1またはI3)
点アイテムを作図する場合、十字で作図しますが、この時の十字のサイズを定義します (mm)。
注意事項
このパラメータを省略した場合、10mmで作図します。
(11)COMパラメータ(オプション) |
FDRTDV
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機 能
注釈を定義します。注釈の内容は作図処理には影響しません。
入力形式
注釈(A1〜A76)
(12)PARMパラメータ(オプション) |
FDRTDV
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機 能
引用図の展開レベル、塗りつぶしペン間隔、小数点文字間隔を指定します。
入力形式
塗りつぶし間隔(F4.2)
円や閉図形に対して中塗りタイプ7(塗りつぶし)が指定されているとき、作図時のペン間隔をmm単位で指定します。0.1mm以下の値が指定されたときは、標準値が指定されたものとみなされます(標準値:0.5mm)。
小数点文字間隔(I3)
小数点の文字幅を、小数点以外の文字の文字幅との比率で指定します(標準値:30%)。
小数点文字間隔=b/a×100(%)
文字揃え(I1)
小数点「 . 」を含む文字列を作図するときは、小数点文字間隔に従い、小数点の前後を詰めて、どの位置で文字列を揃えるかを定義します(標準値:1)。
文字揃え
0: 前揃え
1: 中央揃え
2: 後揃え
小数点文字間隔が50%のとき、文字幅をHとすると文字列長は1/2H縮められます。
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(13)DIREパラメータ(オプション) |
FDRTDV
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機 能
処理の対象となるドロー・サブファイルの存在するフォルダを指定します。
入力形式
注意事項
- フォルダ名称の指定がなければ、カレントフォルダを対象フォルダとします。
- ドロー・ベクターファイルは、ドロー・サブファイルと同じフォルダに作成されます。
[例1] 標準図を作図するとき
STRT
END
[例2] 標準図で作図条件のみ変更するとき
STRT PEN LFNT CFNT END [例3] 分割作図するとき
STRT PENS LFNT CFNT DRW1 DRW2 END [例4] 作図条件別ドロー・ベクターファイルを作成するとき
STRT PEN LFNT CFNT PLOT PENS LFNT CFNT PLOT END [例5] 1回の実行で、複数のドロー・サブファイルを作図する場合
[例6] 1個のドロー・ベクターファイルに、複数のドロー・サブファイルのベクターデータを書込む場合
No. 出力メッセージ メッセージの意味 対処 1*** INPUT CARD-DATA *** 作図条件指定パラメータを入力してください。STRT,ENDパラメータは必ず入力しなければなりません。 パラメータを入力します。 2#### _._.DR FILE OPEN ERROR #### STRTパラメータで指定したドロー・サブファイルがありません(UIDまたはファイル名称に誤りがあります)。 プロブラム処理をSTOPして、再度実行します。 3#### START CONTROL CARD MISSING #### STRTパラメータが入力されていません。または、入力したI.D.部に誤りがあります。 プロブラム処理をSTOPして再度実行します。 4#### CONTROL CARD '○○○○' IS ILLEGAL #### 作図条件指定パラメータのI.D.部に誤りがあります(○○○○は入力パラメータのI.D.部)。 誤りを修正して再入力します。 5#### DRAW-WORK FILE CAT.ERROR #### ワークファイルがカタログできません。 「CONn.CALCMPWK.D5」ファイルを削除後、再度実行します。 6JOB NAME=×××××××× FILE NAME=××××-×××× DATA&TIME=MM-DD/hh:mm:ss ドロー・サブファイルから、ドロー・ベクターファイルが作成されました(正常終了)。 なし 71〜6以外のメッセージ (異常終了) ドロー・サブファイルを再度作成します。