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プレス工程設計／スプリングバック解析(HSSPB)

スプリングバック解析したＳＴＬ要素を作成する

[注意]	本コマンドは、Space-E/BLANKのオプションコマンドです． ご利用には、Space-E/BLANKとSpace-E/Springbackのライセンスが必要です．

［説明］

• 指示されたBODY、FACE群をスプリングバック解析したＳＴＬ要素を作成します．
• ＳＴＬ要素は、解析元と解析結果の２つを作成します．
• 長さの単位はmmを基準とした計算を行っています．長さ 1 を １[mm] として扱っています．
• [解析方向]では、解析する方向を選択します．
  • [フォワード解析]では、成型品をフォワード解析したSTL要素を作成します．
  • [バック解析]では、成型品をバック解析したSTL要素を作成します．
• [工程近似回数]では、解析の分割回数を指定します．変形を指定した回数で分割し、前の解析結果をもとにそれぞれ応力反転した解析を段階的に行います． 　
  大規模な(変形量が大きい)スプリングバックの場合、工程を分割することで解析精度を向上させることができます．
• [成型方法]では、成形の方法を指定します．成型方法は以下の通りです．
  • [ベンド]

  • [フォーム]

  • [ドロー]
• [素材]では、解析する形状の素材を選択します．
• [板厚]では、解析する形状の板厚を選択します．
• [肉厚補正率]では、解析する形状の肉厚を補正する係数を指定します．
  • 補正値がプラス値の場合、フェイス群を上面の方向に肉厚補正率×板厚だけ補正して解析します．
  • 補正値がマイナス値の場合、フェイス群を下面の方向に肉厚補正率×板厚だけ補正して解析します．
• [荷重設定]では、フェイスに荷重の設定をします．１つのパッド/ホルダー毎に設定します．
  • １つまたは複数のフェイスを指示して【確定】すると、１つのパッド/ホルダーの設定が終了し、次のパッド/ホルダーの荷重設定に移ります．
    フェイスを指示せず【確定】すると、[荷重設定]を終了します．
  • 指定したフェイスに荷重を設定します．
  • [荷重]では、設定する荷重の値を指定します．
    • 単位はkgf(=kgw)になります．
      1kgf＝9.80665Nが成り立ちます．
  • [OK]で、設定した内容を確定します．
  • [クリア]で、設定した内容を全て削除します．
• [パッド面のズレを抑止する]では、解析元と解析結果の２つのＳＴＬ間にて[荷重設定]での設定箇所のズレを抑止するかどうかを設定します．
• [隙間]では、ステッチの隙間誤差を定義します．
• [クラス設定]では、作成する解析元のＳＴＬと、解析後のＳＴＬのクラス属性を選択します．
• [解析精度]では、解析に使用するファセットの精度を指定します．
  • [法線角度]では、隣り合う２つのファセット法線ベクトルが成す角度の許容値で、隣接面間の法線角度を設定します．
    0＜[法線角度]＜90度で指定できます．小さい円柱などをきれいに出力したい場合に有効です．
  • [近似誤差]では、ファセット（多面体）と母曲面の隙間の許容値で、曲面と平面との誤差を設定します．0.000001以上の値が指定できます．
  • [アスペクト比] では、ファセット（三角形）の辺の比率を設定します． 極端に鋭角の三角形が出力されるのを防止します．
    0〜1.0の範囲で指定し、0の場合（初期値）は未参照、1の場合は正三角形に近い三角形が出力されます．アスペクト比を指定すると計算時間が増加します．
  • [辺の長さ]では、ファセットの一辺の長さの最大値を設定します．値が0の場合は考慮されません．
• [進捗の詳細を表示]では、解析処理の進捗状況を画面に表示するかどうかを指定します．表示する場合、解析を実行するとコマンドプロンプトが開いて進捗状況が表示されます．
• 解析する形状を指示してから[OK]を押下するか【確定】すると、設定した解析精度のファセットデータと青い太線でオープンエッジが画面上に表示され、実行の確認ダイアログが表示されます．
  また解析結果に悪影響を与える可能性のあるエラーファセットが強調表示されます．
  • [正常面]では、問題のないファセットの表示をするかどうかを設定します．
  • [下向き面]では、-30度よりも下を向いているファセットの表示、削除をするかどうかを設定します．
  • [細長面]では、内角が5度以下のファセットの表示、削除をするかどうかを設定します．
  • [面積ゼロ面]では、面積がゼロのファセットの表示、削除をするかどうかを設定します．
  • [表示]では、正常面、下向き面、細長面、面積ゼロ面の表示をするかどうかを指定します．
  • [削除]では、下向き面、細長面、面積ゼロ面を削除するかどうかを指定します．
  • [実行]では、表示されているファセットで解析を実行します．
  • [再設定]では、解析精度等の設定に戻ります．
• 解析精度の確認で[実行]をすると、設定された荷重面のファセットデータが画面上に表示され、設定の確認ダイアログが表示されます．
  • [実行]では、 表示されている荷重面で解析を実行します．
  • [再設定]では、解析精度等の設定に戻ります．
• 解析計算が終了すると、解析元と解析結果のＳＴＬ要素が作成され、バック量を色分け表示します．
• [モード]では、表示のモードを指定します．
  • [分布]では、最小・最大間のバック量を数段階に色分けして表示します．
  • [検索]では、指定したバック量の場所を検索し、
    指示したバック量の所は緑色、指示バック量以上の所は黄色．指示バック量以下の所は赤色で表示されます．
• [分布]では、バック量毎の色分けを設定します．[モード]で[分布]を指定した場合に有効です．
  [最小]から[最大]には、計測したバック量の最大値を等分した値が初期値として表示されますが、 後からチェックしたい範囲に変更できます．
  [最小]より小さい所は青色、[最大]より大きい所は赤色で表示されます．
• [検索]では、検索したいバック量を設定します．[モード]で[検索]を指定した場合に有効です．
• [オンフライモード設定]では、オンフライモードに関する設定を行うことができます．
  • [オンフライ測定]では、カーソルをＳＴＬ頂点に合わせた時に、その箇所のバック量をツールチップで表示するかを選択します．
  • [マークアップ作成]では、ＳＴＬ頂点を指示した時に、その箇所のバック量をマークアップとして作成するかどうかを選択します．
  • [矢印サイズ]では、マークアップの矢印のサイズ（単位：pixel）を指定します．
  • [矢印角度]では、マークアップの矢印の角度（単位：degree）を指定します．
  • [矢印長さ]では、マークアップの矢印の長さを指定します．
• [解析結果を保存する]では、[OK]時にカラーマップの情報を保存するかどうかを指定します．
  保存されたデータは、〈プレス工程設計／スプリングバック解析(バック量表示)〉コマンドで再表示することができます．

［制限］

• [パッド面のズレを抑止する]をONに設定した場合、パッド面のねじれ形状が出ません．
• バック量の色分け表示は、解析元のＳＴＬ要素から法線方向に見た変位量です．
  オンフライ測定、マークアップ作成の測定値は、解析元と解析結果のＳＴＬ頂点間距離の値ですので、色分け表示の結果と誤差が生じます．
  色分け表示にて変位分布を確認していただき、オンフライ測定・マークアップ作成にて実際の変位量を確認してください．

［操作］

スプリングバック解析

スプリングバック解析

成型品(FACE/BODY)を指示してください．または囲んでください〈1〉〈2〉【荷重設定】 １パッド/ホルダーの荷重を設定するFACEを指示して確定してください〈3〉【OK】【OK】 成型品(FACE/BODY)を指示してください．または囲んでください【OK】 この解析精度で実行しますか？【実行】 この荷重設定で実行しますか？【実行】 確認してください【確定】 [表示モード：シェード]

［オプション］

• [解析方向]では、解析する方向を選択します．
  • [フォワード解析]では、成型品をフォワード解析したSTL要素を作成します．
  • [バック解析]では、成型品をバック解析したSTL要素を作成します．

  		[フォワード解析]	[バック解析]

• [肉厚補正率]では、解析する形状の肉厚を補正する係数を指定します．
  • 補正値がプラス値の場合、フェイス群を上面の方向に肉厚補正率×板厚だけ補正して解析します．
  • 補正値がマイナス値の場合、フェイス群を下面の方向に肉厚補正率×板厚だけ補正して解析します．

  		[肉厚補正率：0]	[肉厚補正率：1]

• [パッド面のズレを抑止する]では、解析元と解析結果の２つのＳＴＬ間にて[荷重設定]での設定箇所のズレを抑止するかどうかを設定します．

  		[ON]	[OFF]

• [隙間]では、ステッチの隙間誤差を定義します．

  		[隙間：0.01]	[隙間：0.05]

• [クラス設定]では、作成する解析元のＳＴＬと、解析後のＳＴＬのクラス属性を選択します．

  		[解析元：3] [解析後：3]	[解析元：3] [解析後：4]

• [解析精度]では、解析に使用するファセットの精度を指定します．

  		[辺の長さ：1]	[辺の長さ：5]

• [モード]では、表示のモードを指定します．
  • [分布]では、最小・最大間のバック量を数段階に色分けして表示します．
  • [検索]では、指定したバック量の場所を検索し、
    指示したバック量の所は緑色、指示バック量以上の所は黄色．指示バック量以下の所は赤色で表示されます．

  		[モード：分布]	[モード：検索]

• [オンフライモード設定]では、オンフライモードに関する設定を行うことができます．
  • [オンフライ測定]では、カーソルをＳＴＬ頂点に合わせた時に、その箇所のバック量をツールチップで表示するかを選択します．
  • [マークアップ作成]では、ＳＴＬ頂点を指示した時に、その箇所のバック量をマークアップとして作成するかどうかを選択します．
  • [矢印サイズ]では、マークアップの矢印のサイズ（単位：pixel）を指定します．
  • [矢印角度]では、マークアップの矢印の角度（単位：degree）を指定します．
  • [矢印長さ]では、マークアップの矢印の長さを指定します．

  [オンフライ測定：ON]		[マークアップ作成：ON] [矢印サイズ：10] [矢印角度：30] [矢印長さ：10]	[マークアップ作成：ON] [矢印サイズ：20] [矢印角度：90] [矢印長さ：20]