3D《PRCX5》

PRCX5(螺旋荒取り加工)…機能

螺旋状の等高線荒取りの経路を作成します。
比較的単純なメスモデルに対してボール工具で下穴スパイラル経路自動作成と、フラット工具で穴から螺旋状に広げる高効率の荒取り加工を行う2つの経路を作成します。複雑なモデル形状の加工にはおすすめできません。
対応している工具はフラット工具のみです。
画面上をマウスでクリックすると、各パラメータを説明します。

注意)
キャビ型モデルでも、オス型部分が存在するモデルでは正常に経路作成できません。
その工程にポストを指定すると、ATC(1つのNCデータに2本の工具分のパス)のNCデータとなります。
1つのNCデータに1つの工具としたい場合、「出力制御ファイル」→「一般」→「NCデータ出力形式」→「工具ごとに別ファイルに保存」を指定して下さい。

螺旋荒取り加工では作成される経路の名称の仕様が、他の突きパターンや他の多くのコマンドと異なります。作成される経路の名称の説明を参照して下さい。

螺旋荒取りは補助機能の最適化に対応していません。最適化を指定しないで下さい。


回避

オプション
注意・制限

加工方向
加工方向の設定は以下の2種類から選択します。

ダウンカット:
工具の刃が未切削の部分に当たり、削り下げる加工です。

アップカット:
工具の刃が未切削の部分に当たり、削り上げる加工です。

Z切込み

切込み量:
1回の切込み深さを入力します。
Z等間隔の切込みをします。

工具設定を参照する:
工具パラメータに設定されている[Z切込み量]を参照するかどうかを指定します。 チェックを指定すると、[切込み量]には、その値が反映されます。

XY切込み

切込み量:
XY方向の切込み量を入力します。

工具設定を参照する:
工具パラメータに設定されている[Z切込み量]を参照するかどうかを指定します。 チェックを指定すると、[切込み量]には、その値が反映されます。

穴設定

自動/下穴位置手動:
スパイラル下穴位置を自動で計算するか手動指定するかを選択します。

自動:
スパイラル下穴位置を自動で計算します。
下穴位置手動:
スパイラル下穴位置を座標指定にて計算します。

Z切込み量:
スパイラル下穴経路をZ複数段で出力する際の高さを設定します。
通常は刃長以下の値を指定します。

傾斜角度:
スパイラル下穴経路の傾斜角度を指定します。

XY切込み回数:
突き加工工具が降下できる直径までスパイラル経路を広げる必要があります。
Z切込み量の段毎に、水平方向にスパイラルで広げる回数を指定します。

下穴半径:
突き加工工具より大きな値を指定します。

工具設定:
スパイラル下穴経路の加工工具を設定します。
ボタンを押すと工具設定パネルが開きますので、スパイラル加工を行う工具条件を設定して下さい。

下穴の時に工具交換しない:
Z切込み量毎に、経路分割するかどうかを指定します。
分割しない場合は、OFFに設定します。

下穴中心位置:
スパイラル下穴経路を作成するかどうかを設定します。
突き加工の前工程として下穴を穴あけ加工などで開ける場合に指定します。
OFFの場合、スパイラル下穴経路を自動作成します。

X,Y:
下穴加工の座標を指定します。

モデル
モデルを設定します。

[Id...]
Space-E/Modeler上のモデルを指示または2点で囲んで、モデルを設定します。
モデル取り込み後、プレビューファイルを作成するかを確認するダイアログが表示されます。
指定した名前と同じファイル名が存在した場合、上書きするかを確認するダイアログが表示されます。

[選択...]
モデル選択ダイアログが表示されます。
モデルを選択します。選択できるモデルはACISモデルファイル(.sat)または加工形状ファイル(.fx)です。
プレビューをチェックし、 プレビュー作成をクリックすると、選択されたモデルのプレビューが表示されます。

トレランス
形状を多面体近似する許容誤差を設定します。
多面体近似されたファイルを加工形状ファイルと呼びます。

高度な設定
形状を多面体近似する際の、1辺の最大長さを設定します。

(例1)抑止する1辺の最大長さ:0
形状の多面体近似をトレランスのみで行います。

(例2)抑止する1辺の最大長さ:3
多面体近似をトレランスで行った後、1辺の長さが3oを超えない様に近似します。

作成される経路の名称

共通画面の[経路名称]には4文字の基準名称を指定します。
作成される経路は、「基準経路名称+"-R"+カウント番号」です。("R"はRoughingの頭文字)
例えば、[経路名称]に"PATH"を指定で、作成される経路の個数が3個の場合、以下のような名称となります。
カウント番号は"01"〜"09"の次が"0a"〜"0z"、次に"10"〜"19"…となります。

NC00.PATH-P01.HZS
NC00.PATH-P02.HZS
NC00.PATH-P03.HZS

作成される経路の数は、指定した条件やモデルによって変わります。

注意)過去の螺旋荒取り加工の経路がシステム環境に残っている場合、[経路作成]のボタンを押したときに削除するかどうかのダイアログが表示されます。[いいえ]を指定すると、過去の同じ基準名称による螺旋荒取り加工の経路ファイルは残ったままとなります。