工程設計

作業の設定

ツリー上の作業「demo」をマウスの右ボタンでクリックし、メニューよりプロパティを選択する(または、Alt + Enterキーを押す)と、作業設定ダイアログが表示されます。

作業設定ダイアログ

作業設定ダイアログは2つのタブから構成されています。

一般
作業名の変更とコメント、作成者、製品名などの入力が行えます。CamWebとポストで参照されます。

設定
経路作成時の工具位置やユーザIDなどの設定が行えます。

経路作成時の工具位置
現在の作業で計算される全ての経路は、この設定の工具位置で作成されます。

※ 「工具中心」を指定の場合、経路作成機能の「回避高さ」は工具刃先の高さ調整をしない位置で経路作成します。「工具中心」の場合は「回避高さ」の値を刃先R分高くするよう注意してください。

 

ユーザID、プロジェクト名称
経路ファイルの名称は、このユーザIDとプロジェクト名称で以下の様に決定されます。
また、入力文字数には制限があります。    
ユーザID(4文字).プロジェクト名称(8文字以内).

ストック

ワーク精度:
ワークの精度を設定します。

ピッチ指定:
ワークの精度をピッチで指定します。

分割数指定:
ワークの精度をワークの縦/横の長い方の辺の分割数で指定します(ストックモデルの幅は、製品形状のMinMaxボックスによって決定されます)。
指定した分割数から算出したピッチを右側にガイド表示します。

ワーク精度のガイダンス:
適正な精度でストック作成を行うためのガイダンスを表示します。

最小工具径:
作業内にある全ての工具のうち一番小さい工具直径を表示します。すべての工具タイプを参照します。

最小コーナー半径:
作業内にある全ての工具のうち一番小さいコーナー半径を表示します。すべての工具タイプを参照します。

参考(ピッチ上限):
工具情報を参照してピッチ上限を表示します。

使用メモリ:
ワーク精度と加工座標系を使う/使わないを考慮してワークのブロックサイズを参照して計算します。

ストックを考慮した経路計算を行う:
前工程の経路で作成されたストックモデルを考慮して経路計算します。

対象となる機能は、「等高線荒取り」のみです。
<工程の設定例>

<ストックを考慮にて作成される経路例>
第1工程
第2工程
第3工程

<ストック考慮を設定なしで作成される経路例>

注意)
補助機能「最適化」で最適化の対象がワークか、モデル+ワークの条件の場合、「ストックを考慮した経路計算を行う」の設定OFFにかかわらず、前工程の経路で作成された加工後ストック形状を考慮して、最適化経路計算します。

精度とメモリサイズについて
ひとつのピッチあたり18バイト使用しています。
仮に1辺1メートルの正方形で被切削材の精度(格子ピッチ)1.0mmのワークを定義したとすると、
1,000(X方向格子数)×1,000(Y方向格子数)×18(バイト) = 18(MB)
このサイズは素材の精度を上げれば上げるほど、級数的に増加することに注意しておく必要があります。
例えば、精度を1/10の0.1mmにしたとすると、100倍のデータ量1.8GBが必要になってきます。

多軸設定
加工座標系/工具座標系を考慮した計算を行う

3.5軸機能を使用するかどうかを設定します。
3.5軸機能の詳細については、「共通パラメータ」の章の「基本加工座標系」を参照してください。

任意形状を指定した時のワーク認識方向
ワークに任意形状を指定した場合の3.5軸用ワークを作成する方向を指定します。

+Z方向:
従来のZマップによるワーク作成します。アンダーカット部を考慮しません。

全方向:
全ての方向のアンダーカットを考慮したワークを作成します。

全方向を指定の場合、ワークはソリッド(シェルではなく側面・底面まで面で閉じた形状)を登録してください。


(側面、底面を作成の上、縫合したイメージ)

 

アンダーカットを考慮の更新を行う
アンダーカットを考慮した3.5軸素材のストック更新を行います。
「アンダーカットを考慮のストック更新を行う」がオン、且つ工具設定にてT-スロット工具が指定されている場合、アンダーカット工具を考慮したストック更新を行います。

干渉チェック

ホルダ補正を行う
シャンク・ホルダを水平方向に補正量分大きくして干渉部をチェックするかどうかを設定します。
補正量は、シャンク・ホルダ径を考慮して算出します。

注意)
「ホルダ補正を行う」をOFFに設定した場合、ストックピッチによっては補正量分の干渉をチェックできない場合があります。

加工原点、回避高さが不正の場合に自動調整を行う
設定されている加工原点および各機能の回避高さが、モデル、ワークに対して干渉の可能性がある場合に、それぞれの高さを調整します。
このパラメータがONの場合、加工原点、回避の高さが、計算対象であるモデル、ワークより低い位置にパラメータが設定されている場合、加工原点、回避高さそれぞれをモデル、ワークより『高さマージン』分高い位置に調整して経路を出力します。  
加工原点、回避の高さが、モデル、ワークより高い位置になる(干渉する可能性がない)場合には最初に設定されているパラメータの位置のまま、加工原点、回避高さを出力します。

高さマージン

加工原点および回避高さが、自動調整機能によって高さ調整される場合の、モデル、ワークからのマージン量を指定します。


初期値設定
作業プロパティに設定された内容が、新規作業作成時の初期値として設定されます。
「初期値設定」を押すと次のパネルが表示されます。

「はい」を押すと初期値として設定されます。ただし、「作業名」「説明」 だけは保存されません。
システムインストール時の設定値に戻す場合は、次のファイルを削除してください。
(CAMインストールドライブ):\HZS\CAM\config\WorkProperty.ini