部品作成／ボルト（BOLT）

六角穴付ボルトの長さを、自動的に計算して配置する

［説明］

• 六角穴付ボルトを配置するプレート面と、おねじ部分が埋まるプレートを指示し、配置位置を指示すると、最適な長さの六角穴付ボルトが配置されます。
• 六角穴付ボルトと同時に、ボルトに付随する穴も配置されます。
  • ボルトの頭部には、ザグリ穴が配置されます。
  • ボルトを配置するプレート面からボルトのおねじ部分が埋まるプレートまでには、キリ穴が配置されます。
  • プレートには、タップ穴が配置されます。
• 環境設定の[拘束条件を自動的に付加する]にチェックが入っている場合には、作成されるボルト・穴および対象のプレートにアセンブリ拘束が付加されます。
• 六角穴付ボルトを配置する面を選択後、タップを切るプレートを指示し、配置するボルトを選択すると、選択した面が作業平面となるワークプレーンモードに切り替わります。
• 部品の配置位置を指示する際に、次のオプションメニューが表示されるので、各パラメータを設定します。

  

• [ボルト径]では、配置するボルトの径を選択します。ボルト径を選択すると、各穴のサイズがボルト径に適合した値に変更されます。
• [タップ穴]では、プレートにあけられるタップ穴に関するパラメータを設定します。
  • [勘合長さ]では、プレートにおねじ部分を埋め込む量を入力します。入力した値を超えない範囲で調整されます。
  • [クリアランス]では、タップ穴のクリアランス量を入力します。入力した値を下回らない範囲で調整されます。
  • [下穴長さ]では、下穴の深さを入力します。
  • [穴タイプ]では、ボルトのタップ穴の先端形状を[止め]、または[貫通]から選択します。
    [貫通]の場合、プレートを貫通するようにタップ穴が作成されます。
  • システムが算出したタップ穴の長さがプレートの厚さを超えた場合、[止め]が選択されていても自動的に[貫通]に変更されます。
• [クリアランス]では、同時に作成される穴ソリッドの、ボルト径に対するクリアランス値を入力します。
  • [ザグリ]では、ボルト頭の部分に付く、ザグリ穴の径のクリアランスを入力します。ただし、[ボルトの頭部：頭出し]に設定した時は、ザグリ穴は作成されません。
  • [キリ]では、ボルト配置面から、おねじ部分が埋まるプレートまでの部分に作成する、キリ穴の径のクリアランス値を入力します。
• [ボルトの頭部]では、プレート面に対するボルト頭部の位置関係を設定します。
  • [埋め込み]では、ボルトの頭部はプレートの中に埋め込まれます。
  • [頭出し]では、ボルトの頭部はプレートの外に出ます。ボルトの長さが足りない場合には、埋め込みに変更するかどうかの確認パネルが表示されます。この時、ザグリ穴が作成されます。
  • [オフセット]では、ボルト頭部の高さとザグリ穴の深さの差を入力します。
  • [ザグリ深さ]では、配置されるザグリ穴の深さの値を入力します。ザグリ深さの値は、ボルト頭部の高さとザグリ穴の[オフセット]の値の和となります。[オフセット]の値と[ザグリ深さ]の値は、どちらか一方の値が変更されるともう一方の値も連動して変更されます。
  • [ザグリ穴を作成する]をチェックすると、ボルトの頭部にザグリ穴が作成されます。
    [配置方法：頭出し]の時に有効です。
    [配置方法：埋め込み]の時は、必ずザグリ穴が作成されます。
• [グリッド設定]では、ワークプレーンのグリットの設定を行うことができます。

• タップ穴の呼び径は、ボルトの径に等しくなります。
• 止め穴の場合、タップ穴の長さは勘合長さよりも長くなります。上図 LH は、次のように計算されます。
  　LH = 勘合長さ + クリアランス + ボルトの径 / 2
• 配置する位置を指示すると、入力した条件に適応する長さのボルトが配置されます。この時、最適な長さのボルトが標準部品の中に無い場合は、計算した長さを下回る、最も大きい長さが選択されます。同時に勘合長さを短くし、クリアランス（T）を長くします。
• 配置位置は、【確定】するまで指示できます。
• ボルトの長さが足りない場合には、自動的にザグリ穴の深さを調節して配置します。
• 六角穴付ボルトの配置位置を指示した際、プレートの外側を指示したためにボルトの長さを算出できなかった場合や、選択した部品に適切な長さがなかった場合は、指示した点の座標値が詳細情報パネルに表示されます。
• テキストエディタ（ワードパットやメモ帳など）にてBOLTコマンド用カスタマイズデータ(インストールフォルダ\Modeler\run_field\bolt_hole.dat)を編集することで、次のパラメータの初期値をカスタマイズできます。
  • ボルト径
  • ピッチ
  • キリ穴クリアランス(K)
  • ザグリ穴クリアランス(Z)
  • ザグリ深さオフセット(F)
  • 勘合長さ(L)
  • タップ深さクリアランス(T)
  
  
  
  （BOLTコマンド用カスタマイズデータの例）

  

［制限］

• [勘合長さ]は、（ボルトの径）×1.2（倍）の長さより小さい場合、入力することができません。この時、「勘合長さが短すぎます」という警告が表示されます。
• [勘合長さ]、[クリアランス]、[下穴長さ]のうち[下穴長さ]の値が優先されます。[勘合長さ]、[クリアランス]は選択されたボルトの長さによって調整されます。
• ボルトを配置するプレート面は、平面的なFACEを指示してください。

［操作］

ボルトの配置

ボルト長不足

ボルトの配置

六角穴付ボルトの配置面を指示してください 〈1〉(FACE) 配置面を指示します。 穴をあけるプレートを指示してください 〈2〉

六角穴付きボルトを選択してください． 配置する六角穴付ボルトを選択します。 ここでは、「CB−六角穴付ボルト−株式会社ミスミ」を選択します。 選択したら「OK」をクリックします。

ボルトの配置位置を指示してください．〈3〉〈4〉〈5〉〈6〉【確定】 ボルトを配置する位置を指示します。

[ボルト径：20.0] [タップ穴：勘合長さ：38.008] [タップ穴：クリアランス：3] [タップ穴：下穴長さ：56] [タップ穴：穴タイプ：止め] [クリアランス：キリ：1] [クリアランス：ザグリ：1] [ボルトの頭部：配置方法：埋め込み] [ボルトの頭部：オフセット：1] [ボルトの頭部：ザグリ深さ：21]

六角穴付きボルトが配置されます。

---

ボルト長不足

六角穴付ボルトの配置面を指示してください 〈1〉(FACE) 配置面を指示します。 穴をあけるプレートを指示してください 〈2〉

六角穴付きボルトを選択してください． 配置する六角穴付ボルトを選択します。 ここでは、「CB−六角穴付ボルト−株式会社ミスミ」を選択します。 選択したら「OK」をクリックします。

ボルトの配置位置を指示してください．〈3〉〈4〉〈5〉〈6〉【確定】 ボルトを配置する位置を指示します。

[ボルト径：5.0] [タップ穴：勘合長さ：6] [タップ穴：クリアランス：3] [タップ穴：下穴長さ：12.693] [タップ穴：穴タイプ：止め] [クリアランス：キリ：0.5] [クリアランス：ザグリ：0.75] [ボルトの頭部：配置方法：頭出し] [ボルトの頭部：オフセット：1] [ボルトの頭部：ザグリ深さ：6]

	設定した値でボルト長が足りない時は、ザグリ穴の深さを調整するかどうか確認するパネルが表示されます。 [ボルト頭部：配置方法]を[頭出し]に設定していた時は、埋め込みに変更し、ザグリ穴の深さが調整されます。

ザグリ穴の深さが調整されて六角穴付きボルトが配置されます。