工程設計 > フィーチャパレットの操作
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その他詳細説明 |
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ポケット形状の認識について
穴の種類は、穴径や穴形状、公差ファイルに依存しますので、詳細は後で説明します。
ツリーは穴、ポケット、開口部の場所ごとで、かつ、階層が高い順に配置します。
ポケットの最小R、最小幅の情報
底面の形状から、最小R、最小幅を求めてCAM側に情報を渡します。
CAM側で、部位に割り当てる工具を、この最小R,最小幅から参照して工具検索可能です。
最小Rは、稜線を円弧化できる範囲で検出します。
最小幅は、ボス、ポケットの稜線の直線が平行している部位や、円弧中心一致する(ドーナツ状などの)場合、その幅から検出します。
複数方向から認識する場合や、モデルにアンダーの部分がある場合、詳細設定パネル→「アンダーカット部を除外する」をONに指定します。
上位優先側で認識された部位は、他の方向からは認識されません。
XYZ軸方向以外の任意方向から認識する場合は、フィーチャ認識時に認識方向となるデータムを指定します。
認識方向により、アンダーカット部分となる個所はフィーチャ認識から除外されます。
「1回目」 「表面方向」 |
「1回目」 「+X方向」
「2回目」 「表面方向」 |
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「表面方向」
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「+X方向」
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「+X方向」
この場合+X方向のみからフィーチャ認識 |
※アンダーカット部があるモデルで表面から加工できる部分のみ認識したい場合でも、「表面方法」、「裏面方向」の両方を指定することを推奨します。もし、片側方向からのみ認識させようとした場合、下図のような貫通ポケットの部分や貫通した2段穴を認識できません。
・工程に出力できる経路作成機能は以下の12種類です。 本ページ後部にてフィーチャ種一覧を記載しています。
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・ターゲットの機能は形状パターンDBで機能ファイルを登録しておきますが、工程作成のとき、指定した機能に応じたモデル、加工範囲、Z範囲を、CADから得た情報を元に自動で割り当てます。
・機能パラメータは、機能パラメータのDBで指定した機能ファイルの内容を参照します。
・割り当てる工具は、CAD側で検出した形状寸法や、最小R,最小幅から数式指定にて検索します。
・穴全体が先か、ポケット全体を先に加工するかを選択可能です。
・穴の加工開始位置は自動でワーク表面に指定できます。
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<加工部位に応じたアプローチ方法の指定例>
・ポケット機能の場合、ポケット部位はスパイラルでアプローチ
・開口部は、輪郭削り残しや輪郭機能にて延長量指定
・上面だけ仕上げる場合、外に広げた領域で外側から加工
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・下穴加工+2次元、3次元機能で加工
データベース編集の「(13)2D3D機能 / 穴あけ加工」、「(14)アプローチ点登録する」に記載しています。
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・最適化、ポストも各工程に指定可能です。工程設計→メニュー→ファイル→システム設定→「新規工程作成時に最適化追加行う」「同ポスト追加行う」 の設定に準じます。
穴あけ工程の最適化は、「レポート算出を行う」のモードのみ可能です。・Space-E/Modeler側が長穴として認識するのは上段が円筒穴、下段が長穴のケース、あるいは下段が円筒穴との組み合わせパターンのみです。
加工フィーチャ機能には、基本的には表面から裏面へ貫通した穴の自動管理に対応していません。
例えば、ザグリ+リーマ穴貫通のパターンにて、リーマ穴貫通を裏側から先に加工したい場合、形状パターンデーターベースで登録などにて、自動で分離、裏側から加工するよう配置することはできません。
この場合、プルダウンメニュー[配置方向の切り替え]-[逆方向から加工]にて貫通穴を表面からの加工に切り替えてください。
自動ではできない
手動で分離、逆方向へ CAD認識、 CAM受け取りの状態は止めの空いている方からとなる
また、いくつかのケースでは、CAD で予め穴深さを調整も可能です。
表裏両側から認識のケースで、CAD で事前に穴の状態をフィーチャ認識(PKTP) で事前に認識した後、穴の深さを 部品編集(MODPARTS)で変更することで穴形状の深さを変更できます。
モデル形状が変更となった場合、CADでフィーチャ認識再実行と、CAMへ取り込み直しが必要です。
フィーチャ認識コマンドの詳細については、CAD側のポケット・プロファイル認識コマンド(pktp)の欄を参照してください。
CAD画面でフィーチャ指示するときに、公差ファイル選択があります。
これはソリッドにあいたポケットや穴に部分色を指定し、CAD側の穴公差ファイル作成コマンドで色と穴種別、ポケットタイプ、公差の情報を関連づけすることで、部位ごとに意味を持たせた情報としてCAMに受け渡しする目的のものです。
・穴形状は円筒面部分に指定した部分色と照合します。
・ポケットタイプは底面に指定している部分色と照合します。
・側面の部分色は、「径方向公差上限」「径方向公差下限」と照合してCAMに渡ります。
底面の部分色は 、「深さ方向公差上限」「深さ方向公差下限」と照合してCAMに渡ります。
・複数の部分色が指定されている場合。
・径方向公差上限、深さ方向公差上限 は公差の値の大きい側を採用します。
・径方向公差下限、深さ方向公差下限 は公差の値の小さい側を採用します。
・貫通ポケット、貫通開口部の場合、ポケットタイプは取得しません。
穴公差ファイル作成コマンドの詳細については、CAD側の穴公差ファイル作成コマンド(holcd)を参照してください。
<公差ファイルで部分色ごとに穴の種類を設定の例>
(穴公差ファイル設定例と、
フィーチャ取り込みの時、CAD側の画面から穴公差ファイル選択の例 )
<公差ファイルで製品形状を選択の上、ポケットタイプや公差を設定して、2次元3次元機能に反映させる例>
(CAD側の公差ファイル設定) (作成工程にて公差がトレランスに反映された例)
(CAM側のデータベース設定例)
(場所毎で経路作成モードを変える
あるいは、荒取り仕上げの工程段取りを変える例)
<CAD環境で穴公差ファイルを置いてある場所>
(ディスク名"C:"はお手元のPCでSpace-Eインストールのディスクに読み替えてください)
Modeler C:\HZS\Modeler\config\ja_JP.mscode\profile\デフォルト\holerc\hole_type_tolerance Mold C:\HZS\Modeler\config\ja_JP.mscode\profile\デフォルト\moldrc\hole_type_tolerance
フィーチャの形状 穴径φ 認識されるフィーチャ種類 円筒穴
(半円状の切り欠き含む) 平底の円柱形状 0〜10 リーマ穴止め 10〜50 キリ穴止め(標準) 50〜 ザグリ穴 タップ寸法表に合致 &
0〜20 タップ(メートル細目) タップ寸法表に合致 &
20〜 タップ(メートル並目) V底の円柱形状 0〜10 リーマ穴止め 10〜 キリ穴止め(標準) タップ寸法表に合致 &
0〜20 タップ(メートル細目) タップ寸法表に合致 &
20〜 タップ(メートル並目) 底が半球状 キリ穴止め(丸形) 貫通 リーマ穴貫通 四角いポケット 勾配あり − ポケット 立ち壁
四隅が同一Rフィレット − 角穴(逃がし穴なし ) 立ち壁
逃がし穴あり − 角穴(逃がし穴あり )
(CAMの再編成で角穴(逃がし穴なし )+キリ穴に変換します。) 立ち壁
四隅Rなし − ポケット 立ち壁
四隅が違うRのフィレット − ポケット 回り止め穴形状 立ち壁 回り止め穴 Oリング形状 立ち壁 Oリング 皿穴形状
テーパー形状
面取り形状 テーパー穴
(認識できない場合もあります) 円錐台+円筒 テーパー穴止め
(CAMの再編成でテーパ穴+キリ穴に変換します。) それ以外の閉じたポケット形状 ポケット それ以外の開口部や切り欠き 開口部
<CAD環境で穴認識のルールを決めているファイル>
(ディスク名"C:"はお手元のPCでSpace-Eインストールのディスクに読み替えてください)
Modeler C:\HZS\Modeler\config\ja_JP.mscode\profile\デフォルト\holerc\hole_recognition.dat Mold C:\HZS\Modeler\config\ja_JP.mscode\profile\デフォルト\moldrc\hole_recognition.dat内容の詳細は、CADのオンラインヘルプを参照ください。
複数方向から認識したザグリ穴、キリ穴、リーマ穴、タップ穴がお互い交差している場合、交差した情報をCAMに渡します。
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(CAD上で干渉穴を含む)
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(加工フィーチャパレットでの表示)
受け取った情報をツリー上と、色分け表示) |
(作成経路)
G01交差穴の穴あけ工程コードを出力し、交差部分で送り減速) |
加工穴の中に次の穴種がある場合、加工穴を再編します。
(1)角穴(コーナー逃しあり)の場合
加工穴の中に角穴(コーナー逃がしあり)の穴種がある場合、その角穴を4つのキリ穴と角穴(コーナー逃がし無し)に分離し、4つのキリ穴を別の加工穴としてまとめます。
(2)テーパー穴(止め穴)の場合
加工穴の中にテーパー穴(止め穴)の穴種がある場合、そのテーパー穴をキリ穴(止め穴)とテーパー穴(貫通穴)に分離します。
(3)回り止め穴の場合
加工穴の中に回り止め穴の穴種がある場合、その回り止め穴を元の加工穴から分離し、別の加工穴としてまとめます。なお、回り止め穴だけの加工穴の場合、この処理は行いません。
オプションダイアログの[面取り属性の工程化]が「する」の場合、面取り属性の付いている加工穴から面取り属性を分離し、面取り属性を面取り穴として別のフィーチャグループにまとめます。
フィーチャの並び順の初期状態は、以下のとおり。(番号順かつ、矢印の前者が優先)
1)
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穴形状、ポケット形状の基準点Z(上面側)の高い順
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2)
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小径穴→大径穴
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3)
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穴種
タップ→キリ→テーパ→リーマ→ザグリ→Oリング→角穴→回り止め穴 ※貫通か止めかによって前後することがあります。 |
4)
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XY面上の並び優先順は、Y方向→X方向 (同径、同種の場合)
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5)
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止め穴→貫通穴 (同径、同種の円筒穴の場合)
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加工フィーチャ機能で扱うフィーチャ種の一覧です。
左側の図が平面形状、中央の図が止めタイプの断面形状、右側の図が貫通タイプの断面形状を表しています。
※各穴種の原点側面取り量、先端側面取り量は、CAM側でのみ設定可能。CADでは認識しません。
他にも、CAM側でのみ設定可能なパラメータは、以下各位置で記載します。
リーマ穴(平面形状、断面形状−止め穴、貫通穴) | ||||||
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キリ穴(平面形状、断面形状−止め穴標準形、貫通穴、止め穴丸形) |
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テーパー穴(平面形状、断面形状−止め穴、貫通穴) |
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ザグリ穴(平面形状、断面形状−止め穴) |
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タップ穴(平面形状、断面形状−止め穴、貫通穴) |
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ネジピッチはCAD側のタップ寸法表との照合で決定します。
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角穴(平面形状、断面形状−止め穴、貫通穴) |
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Oリング穴(平面形状、断面形状−止め穴) |
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面取り(平面形状、断面形状−止め穴) …※加工フィーチャパレットで面取り工程化のみに発生する種別 |
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回り止め穴(平面形状、断面形状−止め穴) |
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長穴(平面形状、断面形状−止め穴、貫通穴) |
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ポケット(平面形状、断面形状−止めタイプ、貫通タイプ) |
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開口部(平面形状、断面形状−止めタイプ、貫通タイプ) |
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