加工

• アップカットは、不必要な経路が作成されたり、削り残りや食い込みが発生することがあります。その際、加工境界の登録順序や条件等を変更することで正常な経路が作成されることもありますが、回避不可能な場合、アップカットでの使用は避けて下さい。
  
• 加工範囲ノードの加工範囲形状もしくはワークは、加工境界を囲む形もしくは、加工境界の一部分を指定するように指定して下さい。
  
• ワークも加工境界も設定されていない状態では、工具径差分の経路は作成されません。また、加工範囲が加工境界から外れた位置に設定されている場合も経路は作成されません。
  
• 加工境界の形状がオス、メス、開形状の位置関係の整合性が正しくない場合、隅部経路は作成されず異常終了となります。加工境界パネルで整合性を正しく調整して計算して下さい。
  
  

  「整合性が間違っている例（ダウンカット時）」
  オスの内側にオス	オスとメスが並列	左オスは内側を製品、開形状は左半分が製品との指定は矛盾する
  メスの内側にメス	形状どうしが交差	開形状の端部が加工範囲より、はるかに内側に離れて位置する

  
  
• 加工境界の形状どうしが交差している場合、作成される経路は保証されません。
  
• 開形状の境界の場合は、その端部が、ワークもしくは加工範囲形状に接するか、外側に位置していなければなりません。
  
• 残り代差分に対して仕上げ部経路のみを出力する場合は、整合性が間違っていてもシステムが自動判断で経路を作成しますが、予想と異なる経路が作成されることがあります。
  
• 隅部経路は、削り残り領域どうしが工具径以内で接近していると、加工時間を短縮するために、システムが自動的にＸＹ優先で接続します。
  
• Ｚ優先を指定した場合、隅部経路のXY方向への切込み順序と仕上げ経路の切込み順序は異なります。
  つまり、隅部経路は隅部の領域毎で１グループとしてＺ優先を考慮しますが、仕上げ部経路の場合は、１周回（１開形状）毎にＺ方向を考慮した順序立てを行います。
  
• 加工最小幅＞０を指定、もしくは、「前工具半径>加工工具半径かつ前工程残り代>残り代」の時、隅部経路に削り残りが発生することがあります。加工最小幅＝０の場合で発生したときは、ＸＹピッチ量分のマイナス値を加工最小幅に指定することで回避可能です。
  また、加工最小幅＞０で上記現象が発生する場合、設定を避けて下さい。
  
• 隅部経路は、削り残り領域どうしが工具径以内で接近していると、加工時間を短縮するために、システムが自動的にＸＹ優先で接続します。
  
• Ｚ優先を指定した場合、隅部経路のXY方向への切込み順序と仕上げ経路の切込み順序は異なります。
  つまり、隅部経路は隅部の領域毎で１グループとしてＺ優先を考慮しますが、仕上げ部経路の場合は、１周回（１開形状）毎にＺ方向を考慮した順序立てを行います。

• 加工最小幅＞０を指定、もしくは、「前工具半径>加工工具半径かつ前工程残り代>残り代」の時、隅部経路に削り残りが発生することがあります。加工最小幅＝０の場合で発生のときは、ＸＹピッチ量分のマイナス値を加工最小幅に指定することで回避可能です。
  また、加工最小幅＞０で上記現象が発生する場合、設定を避けて下さい。
• 加工工具半径に０の指定は対応していません。
• パラメータの設定を変更せずにＯＫを押すと、経路を削除するかどうかを問い合わせるダイアログが表示されることがあります。
• リトラクト速度は[機能]タブ-[加工タイプ]を[隅部経路を出力]のみ指定の場合は参照されません。
• 機能タブ→加工タイプ→ポケットのモードの場合、登録した領域が複数であると、領域毎でZ優先の加工順とならない制限があります。

アプローチ、回避

• 隅部経路を指定している場合で、隅部がポケット状に近い場合、システムの自動判断によりアプローチには水平側からの切削ではなく、形状沿いを付加します。

• ジグザグ、逆斜め切込みは、「水平アプローチ」が「未設定」に設定され、さらに「オプション」の「延長量」が0の時に有効です。隅部経路の形状沿いが付加されている箇所には付加されません。
• 円弧アプローチがモデルに干渉しするような条件の場合、円弧アプローチの半径はモデルへの干渉回避の為、半径や角度を調整します。どうしても干渉する場合、アプローチが付加されないことがあります。
  
• 上記のケースに加え、[オフセットコードを出力する]を指定の場合、円弧アプローチの半径の調節は、工具半径より小さくならないよう抑止しています。どうしても干渉する場合、アプローチ(補正コード含む)が付加されない場合がありますので御注意下さい。
• アプローチ点・リトラクト点指定は、「加工タイプ」が「輪郭加工」のときのみ有効です。
• アプローチ点・リトラクト点指定では、加工境界が多数登録されている場合、加工境界とアプローチ・リトラクト点の照合がうまくいかない場合があります。
  
• 加工境界パネルのアプローチ点、リトラクト点設定は、「加工タイプ」が「輪郭加工」「ポケット」のときのみ有効です。 「削り残し加工」には対応していません。
  

加工範囲

• 「Ｚ最大＋Ｚ残り代〜Ｚ最小＋Ｚ残り代」がZの加工範囲になります。